MBTIタイプ論

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読者さんからのリクエストによりかつてネット上に存在していた「MBTI性格タイプ論の視点から世界を覗こう」というサイトからのログの転載です。 ※総論になります。

それにしても、このサイトは人類を創造した神様か、文明が発達した未来人の方が現在に遡ってネット上に記録したのではないかという卓越した考察、いや考察と表現するのもおこがましく、サムシンググレートの御心とでも表現した方がふさわしいレベルの解説です。

これほどの考察を一つの人生で得られるものなのかという神通力を感ぜずにはおれず神秘性があります。それでいて俗世に馴染んだ言い回しもあり惑わされますが、指摘していることが奥深すぎて、前世の記憶を何世にも引き継ぎ、そして得た教訓を語っているような、そんな気がします。

目次

はじめに

Myers-Briggs Type Indicator(MBTI) とは

MBTIは、Curl Jung の性格タイプ論を基にして、 Katharine Cook Briggs と その娘 Isabel Briggs Myers が発展させたものです。

4つの心理的傾向軸

外向(E) or 内向(I)
感覚(S) or 直観(N)
思考(T) or 感情(F)
規範(J) or 柔軟(P)

それぞれにおいて、特徴が強い方を順に決めて、タイプを4文字で表記します。 例えば、ENTP、ISFJなど。 合計で16種類の性格タイプに分類することになります。 4つの心理的傾向軸の詳しい説明は、こちらに書かれております。
さらに、各タイプの心理的傾向を8つの心理機能の発達レベルの順序、優先順位で説明します。 特に4つの心理機能を意識的に働かせることができるとし、それらの順序がタイプの特徴と人格形成に大きな影響を与えると考えます。

タイプ分類それ自体が楽しくて、それで満足してしまう方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、本来は、発達と人格形成に主眼を置いた自己理解と相互理解が目的です。

MBTIの内容は豊富であり、様々な場面で参考にすることができます。 学習方法、キャリア相談、相性、企業研修、リーダーシップなどの カウンセリングやコーチングに幅広く利用されています。




 

自分を理解する

自分はなぜこうなのか? 人と違っているのか? といった漠然とした疑問を持ったことのある方も多いのではないでしょうか? そのことについて、面白く感じたり、誇りに思ったり、逆に不安に感じたりしたかもしれません。

MBTIから自分が無意識の内に起こっている心のパターンに気がつくことができます。 自分の長所となり得ることは何なのか? 短所となり得ることは何なのか? 包括的、多角的な視点から考え始めることができます。

進路選択 キャリア選択

自分には、一体何が向いているのか、何に集中すればよいのか、悩むことがあると思います。 これといった特技はないと思っている人もいれば、 いろいろありすぎて何をすればよいのか分からない人もいます。 進路選択や職業選択のことを考えると、こういった問題は切実です。

自分が集中して成果を発揮できる分野や、 逆に足を踏み入れないほうが望ましい分野などについて、 参考になる情報を得ることができます。

世の中には、多数の専門分野と数えきれないほどのキャリアパスが存在し、それらを全て列挙することは困難です。 しかし、それぞれのタイプに適合している仕事、専門分野やキャリアパスの特徴、 もしくはどのような姿勢で仕事に臨むべきかといったことを考える手がかりになることでしょう。

 

人間関係を見つめなおす

世の中には、 全く同じ状況でも、自分と全く逆の受け取り方をし、逆の行動を取る人たちがいるものです。 そして、私たちは、自分の考えや行動を当然のことだと思います。 しかし、実際は、ものの捉え方も行動の選択も多様です。

自分と他人を知ることは、 お互いに理解できず苦しんできた人間関係を新しい視点から見つめなおすきっかけとなります。 なぜなら、タイプ同士で、何が違って、何が似ているか、 そして、相互にどのような影響がもたらされるか具体的に知ることができるからです。 そうすることによって、ようやく誤解が生じる点について本格的に考え始めることができます。

自分と他人に対して性急すぎる判断を避け、充分な観察を行い、これを基に熟考すれば、 相手を理解し、人間関係の調和を保つことができるはずです。

発達

人格の発達についても考えることができます。 自分は今、どの段階にあるのか? 自分の強みを伸ばすために、どのようなことに挑戦するべきか? 自分の短所によってどんな不利益を被る可能性があって、それを抑えるためには何を心がければ良いのか? こういったことも知ることができるのです。

 

 活用上の注意

MBTIは現在、自己理解、相互理解、キャリア相談、学習相談、企業研修など、 カウンセリング、コーチングで幅広く利用されているものですが、 検査およびカウンセリングにおいての利用は、有資格者にのみ限られているということです。

一方で、利用者が多い分、様々な情報が溢れています。 このサイトもそのうちのひとつでしょう。 人の心のことですので、万人に当てはまる記述は不可能ですが、 できる限り、情報を吟味し、深く考察し、確かであるように心がけたいと思います。

このサイトをご覧になって何らか納得するところがあり、 それを自己理解や相互理解に活用しようとお考えになることが ありましたら、注意していただきたい点がございます。

自分や他人のことを推測でタイプ分類することは容易ではありません。 勝手に決めつけて誤った先入観を持つことのないように注意しましょう。

何十億人もいる人間をたった16タイプに分類するのには無理があるのではないか? と疑問に思う方もいるでしょう。 あくまで、認知の傾向によって、16タイプに分類し、そのタイプの特徴や発達について考えるものです。 人は、生まれてから現在まで、固有の経験と特別な他者との触れ合いによって人格を形成します。 そして、生身の一人の人間は、その人しか持ち得ない特徴を持つことになります。 ですから、単に、人をタイプの枠に収めてそれ以上を見なければ、先入観による弊害が生じます。 そのようなことで不利益を被るのは当の私たちであり、周囲の人たちです。

タイプはタイプ、人は人です。 「タイプを見て、人を見ず」の状態に陥らないように気をつけましょう。

MBTIで利用される4種類の心理的傾向軸は、基本要素であり、とても示唆に富むものです。 しかし、今日の心理学が教えてくれることは、さらにバラエティに富んでいます。 一つの切り口として捉えてみることをおすすめします。

タイプに優劣はありません。それぞれに優れた点と限界があるだけです。 発達において辿る道筋が異なるというだけのことです。 人格の発達と自己実現にこそ焦点を当てながら考えることが大切です。

 

 4つの心理傾向軸

4心理傾向軸とは

一、関心を寄せる方向について。

外向(E) <--->内向(I)

意識が外に向く傾向が強い人と、意識が内に向く傾向が強い人がいます。

 

二、情報を受け取る際の姿勢について。

感覚(S) <---> 直観(N)
物事を五感を通してありのままに受け取る傾向が強い人と、 物事の関連性や隠された意味を捉えようとする傾向が強い人がいます。

三、価値判断もしくは選択時における意思決定の熟考の仕方について。

思考(T) <---> 感情(F)
判断や意思決定が効率性や合理性に基づいて行う人と、 心の調和や人間関係に基づいて行う人がいます。

四、物事に臨む態度、戦略について。

規範(J) <---> 柔軟(P)
外的にはっきりと認められた基準に従って行動し、秩序を維持しようとする傾向が強い人と、 いつでも、状況に応じて変更可能で臨機応変に対応しようとする傾向が強い人がいます。

両極を同時に満足させることは困難であり、 大抵の場合、各個人はどちらか一方に偏った心理的傾向を示しています。 以下、外向(E)、内向(I)、感覚(S)、直観(N)、思考(T)、感情(F)、規範(J)、柔軟(P)のそれぞれについて、簡単に説明します。

外向 (Extraverted)

心のエネルギーは外側へ向かいます。 環境からの刺激や身の回りの様子に強く関心を示し、積極的に働きかけます。 客観性があります。

内向 (Introverted)

心のエネルギーは内側へ向かいます。 自己の内面で起こっていることに意識を向け、少数の限られたことを深く掘り下げてゆきます。 そのため、強い確信に至ったり、深遠なる理解に到達します。 主体性があります。

感覚 (Sensation, Sensing)

五感を通じて事実をありのままに詳細に捉えます。 現実的で地に足がついています。 個々の情報をよく観察しますが、 そのことに注意が向き過ぎると、 物事の関連性や全体像を捉えることが困難になります。

直観 (iNtuition, iNtuiting)

パターン認識、物事の関連性や解釈を行います。 背後にある意味を捉えることができ、全体像を把握します。 アイデアや概念に興味を持ちます。 抽象的で理論的になる傾向があります。 この傾向が行き過ぎると、 個々の事物に対する詳細な観察がおろそかになります。




思考 (Thinking)

論理や推論に従って、合理的な判断を行います。 分析によってシステムを理解し、片付けるべき課題に集中し、効率よく問題解決しようとします。 効率と利益にこだわるあまり、他人に対する影響や倫理的価値観を度外視してしまうことがあります。

感情 (Feeling)

「どのように感じるか」が判断と意思決定の基盤になります。 人間関係や心の調和を大切にし、倫理的価値観に基づいて、適切か不適切か、善か悪か、について判断を行います。 とくに、他者を思いやり、利他的な行為によって全体に利益をもたらす行為に深く感動させられます。 感性が培われ、芸術によって表現された人間性に関心を抱きます。 心の調和、人間関係の調和にこだわり過ぎると、合理性を無視したり、非経済的な判断を行ってしまうことがあります。

規範 (Judging)

外的な基準に従って、価値判断を行い、意思決定をします。 誰もが、その基準を客観的に認め得ることが大切です。 物事は秩序に従って整然としているべきだと考えます。 身の回りは、きちんと整理をし、用意周到に、計画はきっちりさせてから行動したいと考えます。 また、他人も枠組みに従うものだと考えます。

柔軟 (Percieving)

自立した価値基準を形成しており、主体的に判断し、行動します。 状況に応じて、即興で適切な対応を取ろうとします。 ルールや権威はそれが自分で考えて適切であると判断している限りにおいては守ろうとします。 そうでない場合は、押しつけがましいものと考えるか、そもそも無意味だと思って無視します。 一般的な価値観や常識に懐疑的です。 いつでも結論は変更可能で、より正しいことを探求することができます。 そうやって常日頃から熟考してきた価値基準に従って臨機応変に対応します。

 

外向(E)と内向(I)

意識が自分の外に向かうか、それとも自分の内に向かうかで その人がそのときに与える印象は大きく異なります。 そのことは、きっと誰もが気づいていることでしょう。

注意の対象が外にあり、意識が外へ向かうとき、 周囲の人や事物によく気がつくことができ、また、積極的に働きかけることができます。 この外向の傾向が強いと、賑やかで元気があり、活動的な印象を与えます。 ときに騒がしいとさえ受け取られるかもしれません。

一方、注意の対象が自己の内面にあり、意識が内に向かうとき、 その内観的な様子は、物静かで、思慮深く、慎重な印象を与えます。 ときに、内気で引っ込み思案であると受け取られるかもしれません。

MBTIでは、この外向性と内向性の区別が重要になります。 しかし、外向と内向に優劣があるとは考えません。

もちろん、それぞれの状況において、長所、短所となる特徴はあります。

もし、お子さんがいらして、その子が元気がありすぎて心配であるとか、 内気すぎて心配であるなどと憂慮される親御様もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ここでいう外向性と内向性について偏見なく知ることができたなら、 今までと違った見方ができるのではないかと思います。

実際は、常に外向的な人とか常に内向的な人はいません。 誰しも外界に注意を向け、活動的で賑やかなときもあれば、静かで内観的なときもあるものです。

このサイトを読み進めていただけばご理解いただけることですが、 一人一人は外向性の心理的な働きと、内向性の心理的な働きに頼っており、そのバランスを取ろうとします。 しかし、一人の人がどちらかの性質に偏っていることはよくあることです。

大半をの時間を外界に対して意識を向け活動的に過ごすな人たちもいれば、 逆に、内面に注視し続け、黙々と作業をしたり、感性を探ったり、考えに耽ったりする人たちもいます。

外向性が強い人は、一人でいると元気を失い暗い気分になりがちです。 一方、内向性が強い人は、大勢の人に囲まれていたり、騒がしい環境に置かれると居心地が悪く感じます。 たとえその場では、うまくやり過ごしているとしても、その後、どっと疲れを感じることでしょう。

おそらく、昔から誰もがこの世界には外向的な人と内向的な人がいることには気がついていたと思います。 しかし、この外向性と内向性が具体的にどのような違いがあり、 人生においてどのような影響を及ぼすか考えてみた人は少ないのではないでしょうか。

感覚(S)と直観(N)

情報を受け取る際の心理的な傾向について、ここでは感覚と直観を考えます。

感覚は五感で感じられることをありのままに受け入れます。

直観は物事の背後にある意味や全体像を捉えようとします。

この2つは、感受の心理機能なので意図して起こるものではなく、自然に起こるものです。

感覚と直観は、相反する性質があるため同時に両立させることは難しいですが、 実際は相補的な関係で、バランスを取って正しい認識に至ることができます。

では、それぞれについて説明してゆきます。

ここで使われている感覚というのは、五感 (視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚) によって感じ取られることのことです。 日本語で日常的に使う「感覚」の意味は幅が広く曖昧さを伴ってしまうことが多々ありますので、 ここではっきり述べておきたいと思います。

感覚のSは、英語の Sensation, Sensing の頭文字から来ています。 身体によって得られる感覚のことですね。 センサーを思い浮かべていただけるとわかりやすいと思います。

感覚タイプは、この五感によって情報を具体的に詳細に捉えることが得意です。 ありのままの様子を詳細に捉え、観察することにエネルギーを費やします。

しかし、具体的で詳細な事実にこだわる反面、物事の関連性や隠された意味については想像が行き届かない ことがよくあります。

ただし、何かを判断するときに、物事を具体的に詳細に捉えることは非常に重要なのです。 感覚タイプは、地に足がついており、現実的で実務的です。

直観というのは、第六感とでも言えばよいでしょうか。 五感から直接得られる以上の情報や全体像をつかみ取ろうとします。

背後に隠れた意味、関連性とパターンの認識、可能性の認識が突然意識に登ります。

直観タイプは、抽象的で理論的なアイデアが沸き起こる傾向があり、実際そのようなことに興味を持ちます。

しかし、関連性や可能性を見出そうとする反面、 個々の事象を注意深く観察し、具体的で詳細な情報を得ることが困難になります。

なので、ときに非現実的で実用性のない発想にまで至ってしまいます。

直観もまた、情報を受け取ることに関連した認知機能なので、意図せず起こるものです。 それでも、よく理にかなっているとことが浮かぶので、「思考しない思考」と言われます。

神秘的に思われるこの直観ですが、頭の中で無意識のうちに情報の統合が起こるのだと考えられます。

直観タイプは、アイデアや理論などを好み、はじめのうちは具体性に少々欠いていたとしても気にしません。 企画に関わることや、新しいことを始め、変化をもたらすことに向いています。

余談ですが、ここでいう直観は英語で、intuition もしくは intuiting の訳です。 ただし、内向性(introversion) の I と重複してしまうことを避けるために、 直観については2つめのアルファベットを用いて N で表すことにしています。




思考(T)と感情(F)

判断や意思決定における心理的な傾向について、ここでは思考と感情を考えます。

この2つは、判断の心理機能であり意志をもって能動的に働かせています。

思考と感情は、相反する性質があるため同時に両立させることは難しいですが、 実際は相補的な関係で、バランスを取り協調して働かせることで正しい認識に至ることができます。

では、それぞれについて説明してゆきます。

思考タイプは、判断や意思決定の基準が客観的かつ合理的です。

事や物に興味を持ちます。そして、その性質や仕組みを知ろうとします。 どのようなしくみに基づいて機能するのかということに興味を持ちます。

拠り所となる知識が何よりも重要だと考え、多くの知識を吸収します。 物事を矛盾なく効率的に進めることができるようにしたいと考えます。

実際、計画や説明において、なんらかの矛盾や欠陥があるとよく気づきます。 比較、分析、推論から得られた正しいと考えられる結論に忠実に従おうとします。

それゆえ、誘惑を排して自分を律することができます。

しかし、効率性、合理性のもとに、 自分の感情や他人の感情に配慮を欠いた意思決定を行うことがよくあります。

そして、そうすることによって感情は守られ、安心できると信じていることが多々あります。

思考の及ぶ範囲が、自分の周りの狭い領域に限られる場合は、利己的になってしまいます。

また、客観的に正しいことにこだわろうとするあまり、率直な物言いが礼儀知らずと受け取られることがあります。 分析力を最大限に利用できる場が与えられれば、このタイプの有能ぶりが発揮されるでしょう。

感情タイプは、判断や意思決定の基準が「どう感じるか」ということに基づきます。

モラルやマナーについて関心を寄せ、その人の中で人間に対する影響を考慮した価値観が形成されてゆきます。

人の感情に配慮し、共感する能力があります。 実際、他人の心を感じ取り、ありのままに共感することもあれば、元気づけたり、士気を上げたりしようとします。

豊かな感性を持ち、怒り、悲しみ、苦しみなどの否定的なものから、喜びや愛などの肯定的なものまで強く感じます。

そして、できることならやはり肯定的な感情を自己の内に持ちたいと思い、 他の人と調和を保って、喜びを共有したいと願っています。

そういったものが、善悪の倫理観が判断の基準になるのです。

また、豊かな感性をもってして、美しいものにも魅了されます。 自然の姿、絵画や彫刻、文学作品などに強く心打たれることがあるでしょう。

実際に、美的センスを持ち得て、 芸術を鑑賞するだけではなく、自ら芸術を通して感情や信念を表現しようとすることがあります。

しかし、人間関係を重んじるあまり、非効率になったり、合理性に欠き損をすることがよくあります。

必要な対立まで避けようとすることがあるかも知れません。しかし、丸く収めることが必ずしも良いこととは限りません。

また、信念が強すぎてが客観的な事実を受け入れられないことがあります。

人々の調和を保つために尽力し、温かみを活かせることに向いています。

判断(J)と知覚(P) 規範タイプと柔軟タイプ

生活や仕事、そして人生に臨むときの態度としてここでは、規範と柔軟について考えます 今まで見てきたとおり、ひとりの人間の中に互いに対立する性質を抱えているわけですが、この規範と柔軟においても 例外ではありません。 これらもまた、相補的であり、どちらかに極度に偏ることは不健全なのです。

MBTIでは、外界に対する姿勢で規範タイプと柔軟タイプを区別します。 では、それぞれについて説明してゆきましょう。

規範タイプは、外界のルール、規律から生活態度を学びます。

家庭のしつけや学校、社会、組織におけるルールをよく理解し、 構造化されたものを信頼し、それに従います。

外界に構築されたシステムやルールは、 それが調和を保ち効率よく機能するがゆえに存在すると考えられるからです。

実際、規範タイプは自らルールや規律に則って行動することに親しみを感じます。

また、予め行動の指針を立て、それに従って物事を進行させてゆこうとします。

さらには、社会もしくは組織の規律の担い手になります。

外界のルールを従い守るばかりでなく、ルールをつくる側にもなり、他人にも規範に従うように促します。

そうして、多くの人間を取りまとめ、安定した社会や組織の構築とプロジェクトの円滑な進行を目指します。 計画性や整然さといったものの価値を否定することはできないでしょう。

しかし、この態度が強すぎると頑固になり、状況が変化していることに気がつくことができません。 不測の事態に直面したとき、それまでの規律や計画が破綻したと感じ、狼狽してしまうかも知れません。

また、人間や物事の多様な側面を見落としがちになります。 そのため、他人に対して不寛容となり、反感を買うことでかえって不測の自体を招きます。

柔軟タイプは、外界に対して寛容で受容的です。

チャンスに対して開放的で、状況に従い即興で適切に対応します。

結論に対しては、いつでも変更可能で、時間をかけて観察したり幅広く情報を集めたりして、 より納得のできるものを探し続けようとします。

性急な判断を避け、ゆったりとした態度でことに臨み、試行錯誤を繰り返しすことによって答えを求め仕事を完成させます。 それゆえ、ときに計画を立ててことに臨む場合よりも優れた完成度になることがあります。 しかし、その詳細について計画していたことではないことは言うまでもありません。

実は、このタイプは内面に自ら築き続けている規範があります。 しかし、それは直接的に表に出てこないので他の人はなかなか気がつくことができません。

さらに、それは個人的なものであって、すぐさま他人に広く受け入れられるとは限らないものだったりします。 本人は、この内面に築き上げた規範に則り、外部に対して柔軟に対応することができます。

柔軟で臨機応変であることの価値を否定することはできないでしょう。 しかし、この態度が強すぎると、刺激に対して抵抗できず無意識のうちに反応して状況に流されてしまうことがあります。

いきあたりばったりに過ごしていると、なかなか責任を負うことはできません。 また、いつまでたっても、目に見えて仕事を完成させることができないことがあります。




 

8つの心理機能

8つの心理機能とは

人は情報を感受し、それを基に判断し意思決定を行います。 また、逆に判断に基づいて、次に受け取る情報を選択します。 この情報の受け入れと判断の際の志向の違いによって、人の性格が特徴づけられると考えます。

情報の受容における心理的傾向は、感覚と直観を両極とする軸を考えます。 判断と意思決定における心理的傾向は、思考と感情を両極とする軸を考えます。

情報の受容における心理的傾向軸
感覚(S) <ーーー>直観(N)

判断や意思決定における心理的傾向軸
思考(T) <ーーー> 感情(F)

両極を同時に満足させることは困難であり、 大抵の場合、一人の人間はこの軸のどちらか一方に偏った心理的傾向を示します。

さらに、この感覚、直観、思考、感情のそれぞれにおいて、外向性と内向性の心理機能を考えます。 すなわち、以下の8種類の心理機能があることになります。

英語名 略記
外向的感覚 Extraverted Sensing Se
内向的感覚 Introverted Sensing Si
外向的直観 Extraverted iNtuition Ne
内向的直観 Introverted iNtuition Ni
外向的思考 Extraverted Thinking Te
内向的思考 Introverted Thinking Ti
外向的感情 Extraverted Feeling Fe
内向的思考 Introverted Feeling Fi

ユングは、性格タイプ論において、これに従って、性格を8種類のタイプに分けました。 最も強く働いている心理機能が、その人の性格を特徴づけると考えたのです。

外向的な心理機能は、意識が外へ向けられ、できるだけ多く、できるだけ広く関心を抱きます。 ペースが速いのが特徴です。 活動的で、幅広く外界を刺激し影響を与えます。 しかし、外界との関係を必要とし、独立して扱われることが困難です。 そのため、その場限りになってりまったり、表面的なもので終わってしまうことがあります。

内向的な心理機能は、意識が内へ向けられ、本当に関心のある少数のことを独立して扱います。 意識の中で深く掘り下げられ、継続的に発展してゆきます。 この働き自体を直接的に外から見ることはできません。 個人の内である程度の基準に達してから、別の外向的心理機能によって表現されます。そのためペースが遅く感じられます。





 

外向的感覚 (Extraverted Sensing, Se)

自分の身体や他人、そして外界にある物をありのままに詳細に受け取ります。 私たちは、眼、耳、鼻、舌、肌のそれぞれの感覚器官を通して、 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を得ることができ、外部の情報を受け取ります。 本能的で現実的な心理機能です。 身の回りにある物の様々な色、質感や音、美しい造形など、五感で捉えられるあらゆることに敏感です。 自由を求め、それを享受したいと感じます。 身体的なスリルや新しい刺激、そして物質的な心地よさを求めます。

キーワード
本能、五感、現実的、敏感、繊細、刺激を求める、好奇心、リスクを取る、自由を求める、開放感、物理的環境、変化、 詳細、気づく、今この時、この瞬間、スリル、機会を逃さない、タイミング、物質的利益、浪費、乗り物、道具、 気概、行動、俊敏、素早さ、詳細を認識、観察、経験、体験、実演、衝動、手作業、肉体労働、魅せる、見せびらかす、没頭

外向的感覚が第一心理機能であるタイプは、ESFP, ESTPです。
外向的感覚が第二心理機能であるタイプは、ISFP, ISTPです。

外向的感覚が発達しているタイプは、この外部からの情報を事細かに受け取ることに馴染んでいます。 瞬間瞬間の周囲の状況その変化、そして外部からの刺激を機敏に察知することができます。

観察対象の変化によく気がつくため、行動に出るタイミングを適切に計ることができます。

今このとき、この瞬間を強烈に体験することができるので、行動によって即時に起こる変化に興味が沸きます。

外部から素早く出来るだけ多くの情報をキャッチしようとします。 そのため、いろいろな方へ注意を向け、よく動き回ります。

距離感や、行動の影響が及ぶ物理的な範囲などをしっかりと把握することができるので、 スキー、スケート、車、バイク、飛行機などが好きです。 また、同様の理由でスピード感のあるスポーツを好みスリルに満ちた体験を楽しみます。

実際に、このタイプは五感によって察知した情報をもとに自然と体を動かすことができ、 身体能力が発達していることが多く、運動や手を使った作業が得意であることがよくあります。

身体によって感じ取られる物理的環境との一体感と完全な没頭によってもたらされる感覚(sensation) こそ、このタイプが求めていることなのです。

瞬間瞬間で外部から与えられる刺激や情報を見逃すことなく捉えようとします。 いつでも、状況に応じて素早く対応することが大切だと考えます。 今現在に意識を集中させ、どんなことも最初で最後のチャンスと考え逃すことがないように心がけます。

実際にそうすることで困難な現状を乗り越えてゆきます。 緊急事態に際しては、驚くほど柔軟に対応することができます。

考えが足りず失敗することもありますが、 いつでも現在に集中し、行動を繰り返すので、いつのまにか障害を乗り越え、 大きく前進して成功をつかみ取ります。

何よりも行動をすることが大切です。 よく観察し真似ることで学習効率が良くなります。 体験することによって、はじめて多くの刺激を受けることができ、楽しみながら学ぶことができるのです。

こういった理由から現実的で実用的なことに興味が沸きます。 いろいろな道具の利用法を覚え、遊んだり、物を直したりします。 一方、抽象的な理論の学習にはすぐに飽きてしまう傾向があります。

このタイプは、思考や感情が外向的感覚の心理機能によって表現されることがよくあります。 その場合は、言葉ではなく、行動によって表現されます。

言葉で表現されないとはっきり伝わらないタイプにとってはお互いにフラストレーションを感じてしまうことになるので この点をよく理解するとよいでしょう。

楽しいことが好きで、食事、スポーツ、家事、ドライブ、娯楽などを一緒に楽しむことで親密さを感じます。

外部の物理的な様子や刺激に敏感なので、美味しい食事、珍しい風景、美しい調度品などに魅力を感じます。 また、美しい、もしくは、たくましい身体に憧れを感じ、それを獲得したいと望みます。

このタイプの瞬間瞬間を一生懸命生きよく動きまわり働くことができることは美点ですが、 高価な趣味で浪費し散財する傾向があります。 身体の刺激を強く求める傾向が強すぎると、過度な刺激を求めたり、身体を甘やかす誘惑に乗りやすくなってしまいます。

 

内向的感覚 (Introverted Sensing, Si)

私たちは、眼、耳、鼻、舌、肌のそれぞれの感覚器官を通して、 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を得ることができ、外部の情報を受け取ります。 また、体内から様々な情報を受けとり、自分自身の肉体の存在に気がついています。 そして、経験したことを記憶しています。

その記憶は、現在の体験と関連する過去の体験を比較するときに必要となります。 今現在の経験はすぐに前回の経験と結び付けられ、 似ている点や異なる点が新たに記憶され整理されます。

各時点での経験と記憶を繰り返し比較することで、 この世界についてのイメージがより鮮明で広がりをもったものになってゆきます。 個人的な経験によって蓄積された記憶は知識の源となり、日常的に「すべきこと」を思い起こさせます。

キーワード
習慣、馴染み、歴史、伝統、文化、既存、規範、信頼、粘り強い、仕事を終わらせる、詳細、記憶、連想、現実、イメージ、 経験、過ちを繰り返さない、注意深い、ミスを避ける、慎重、データをよく見る、保存、備え、蓄え、 安定、郷愁、懐かしさ、いつもと同じ道、質実剛健、義務、誠実、忠誠、従順、保護、守備、安全、 ガイドライン、古くからの親友、身体感覚、自己の存在感覚

内向的感覚が第一心理機能であるタイプは、ISFJ, ISTJです。
内向的感覚が第二心理機能であるタイプは、ESFJ, ESTJです。

内向的感覚は、身体の内部からの情報を感受します。 体内の感覚を敏感に感じ取ります。例えば、疼痛、餓え、渇き、体温、筋肉の緊張などです。 これら身体的な感覚に敏感であること、そして身体の異変に気がつくことは、 生命の維持において大変重要だったことは想像に難くありません。

身体の内部に注意を向ける医療やスポーツは特に東洋で発達しました。 このタイプが、そういった伝統的な健康法に興味をもち実行していることがよくあります。

内向的感覚の主な働きは記憶の維持と活用にあります。

あるものは食べると腹痛を催すから避けるべきであるとか、 ある場所は雨が降ると危険で近づいてはならないとか、 どのあたりに食べ物を隠してあるといった記憶は生物にとって大切な情報です。

過去に経験したこと学習したことは記憶として蓄えられ、 折りにふれて、その情報を脳内から受け取ることになります。

内的に蓄えられたデータや記憶は経験のたびに比較検討されしまい込まれます。 内向的感覚が発達しているタイプは、記憶に優れ、詳細なデータをきちんと分類整理します。 また、何か昔の得た記憶を連想させるような出来事に出くわすと、過去の記憶が次々に蘇ります。

内向的感覚は、情報受容の心理機能であるので、能動的に働かすものではなく、自然と起こるものです。 そのため、記憶の想起や連想はときになんら意志とは関係なく制御されないまま現れてくることがあります。

大量のデータを何の意味付けも得られないまま抱えていることがよくあります。

他者の蓄えた有益な情報も知識の源になります。 そのため、よく本を読み、文献を調べ、細かい点まで注意して見ています。 また、歴史的なことにも興味を持ちます。

記憶中心の学習を求められる学生やホワイトカラーの職業人では、この物覚えの良さが強みになります。 それゆえ、テストで良い点を取ることができ、仕事場では頼りになる同僚になることでしょう。

一方、関連性を見出したりや意味づけを行ったりせず、ありのままの状態を具体的に想起するので、 抽象的で具体性に欠くアイデアやその着想に基づいた話には興味が持てません。 また、背後にある意味にまで考えが及んでいないことがあります。

対比を繰り返し、経験から学ぶ態度が確立されます。 繰り返せば繰り返すほど、馴染み深く感じるようになり、信頼を置くようになります。 繰り返しと比較検討によって、詳細で緻密なことろにまで意識をゆき届かせることができるようになります。 特定の仕事において、一通りの過程を習熟しすると、その後は脇道に逸れることなく粘り強く繰り返すことができます。 細かいところまでよく気づき、記憶力がよく、仕事を最後まで終わらせようとするので、非常に信頼されます。

身なりや食生活はあまり変化がなく、質素になる傾向があります。 目新しい商品に興味を持つことはあまりないでしょう。 物を買うときは注意深く、本当に必要なものだけ選び、好奇心で買うことは控えます。 そのため、生活全体が華美になることはありません。 貯蓄を大切にし、もしもの時に備えます。

習慣を信頼し、既に確立された方法を好みます。 なぜなら、それらは多くの経験に基づいて効果、実用性が実証されたものであると考えられるからです。

古くからの人間関係、古くからの方法などをとても大切にします。 その一方、新しい人間関係、別の手順などを受け入れることには消極的で閉鎖的になってしまい、 新しい可能性とそのインパクトについて考えが及ばないことがあります。 その場合、柔軟な発想がない頑固な人である受け取られることになります。

規範、伝統、ルールを身につけ、歴史的価値観や作法、熟成した文化など、末永く続くと期待できることを信頼します。 そのことから安定感のある方法、組織、制度に対して惹きつけられ、それらを担い維持する役割を負うようになります。




 

外向的直観(Extraverted iNtuition, Ne)

大きな視野に立って客観的に情報を受容する心理機能です。 ひらめきによって背後で働いている力学や関連性を捉え、全体像を俯瞰します。

キーワード
本質を見抜く、ひらめき、インスピレーション、洞察、推測、 賢い、機知、機微、多角的、包括的、創造的、抽象的、理論的、可能性、アイデア、概念、 全体像、意味を捉える、図形で考える、シンボル、多様性、広い視野、知的好奇心、試行錯誤、臨機応変、オープン、 客観的、普遍的、先入観なし、議論好き、ブレインストーミング、チャレンジング、 比喩、類似性、応用、解決法、風変わり、奇抜、新規性、新しい組合せ、法則、パターン認識、傾向認識、イノベーション、創意工夫、 飽きやすい、興味が移ろいやすい、チャーミング、遊び好き、新しい人間関係

外向的直観が第一心理機能であるタイプは、ENFP, ENTPです。
外向的直観が第二心理機能であるタイプは、INFP, INTPです。

素早く本質を見抜き、隠された意味に気がつきます。

ものごとを多角的な視点から解釈し、様々な可能性に基づいてあれこれと考え議論します。

外界の様子に好奇心を寄せ、いろいろなことに気がつきますが、 すぐに直観がはたらき始めるので、現実的な世界の様子をありのままに認識する時間は限られてしまいます。 そのため、心ここにあらずの状態になることがよくあります。

創造的で遊び好きです。 外向的直観の強いタイプは、突然、風変わりで奇抜なことを想像したり、それを言葉にして遊び始めます。 このことは、他のタイプからはふざけていると受け取られることがあります。 もちろん、彼らはいつでもこのようにふざけているわけではありません。 この心理機能を利用すれば、いろいろな遊びで、子どもを楽しませることもできます。

知的好奇心があり、まだ具体性を伴っていないアイデアや抽象的な理論に次々に興味をもち、 どんなことが起こるだろうかとわくわくします。

無数のアイデア、考え方、価値観などを一度に巧みに処理しようとします。 そのアイデアの衝動に駆られた瞬間、次に何が起こるのかは、当の本人も分かっていません。 しかし、新しいチャンスとアイデアの組合せで何かが起こると期待しています。

そして、実際にそのようなことに鼻が効き、他の人が見落とすようなことにも可能性を見出します。 そうやって、ブレインストーミングを信頼し、新しい見地に至ることができます。

アイデアは色々なことを経験したり、読んだりしているときに突然やってきます。 それは、まったく関係ないと思われる文脈においても起こることです。 これらは、無意識に起こる過程で、思考のように意図的に推論しようとした結果ではありません。

「まるで〜のようだ」といった類似性の発見と、 帰納法的に抽象化した概念を思いつき、それが確かなのか知りたいと思うようになります。

しかし、この知的好奇心は際限がなく、次から次へと関心が移ってしまう傾向にあります。 そのため、漠然とした「予感」の段階で終わってしまうことがあります。 そのときは、明確な結論に至らず、行動の指針を与えることがありません。

実際にしっかりとした理論や作品にまで昇華するには、集中した努力が必要です。

可能性に対して開放的で、結論に対しても開放的なので、 焦点を絞ることができずそのことが本人にとっても負担になり、 他人に対してもフラストレーションを感じさせることがあります。

外向性の心理機能なので、その予感は容易に他の人間に伝えることができます。 それゆえ、他の人の助けを借りて議論を通じ、答えに至ることが可能となります。

直観によって得られるアイデアは、先入観がありません。 他者を決めつけてかかることもなければ、 モラル、マナー、経済性、効率性、損得、善悪、美醜、権威の視点に邪魔されることもありません。 それらは、別の心理機能の役割です。

とりあえず、考えられうる可能性を次々に思いつきその視点に立って議論することができます。 それゆえに、未だ認識されていなかった理解に到達することができ、 他人の本質を知ったり、物事の危険をも察知することができるわけです。

頭の中で色々な可能性が駆け巡り、多様なことに興味が沸き起こるので、 ルーチンワークや細々とした手続きを辛抱強くこなすことが困難になります。 しかし、アイデアも新しい可能性もこのような地道な努力によって実現されるものであり、 そうでなければ単なる空想で終わってしまうということに気がつく必要があります。

実際、外向的直観による働きから得られたことを信頼し、注意力散漫になることなく集中して考えれば、 将来に起こり得ることを予見し、未来を創造することが可能になります。 さらに、それらの結果が多くの人たちに受け入れられると徐々に伝統的なものになってゆきます。

ルーチンワークにすぐに飽きてしまう反面、 不測の事態に直面したとき即興で機転の効いた解決法を思いつくことができます。

変化する時代に対応し、新しいプロジェクトを始めるとき、とくにやる気を出すことができます。 前例のないことや対処法が決められていないことに臨機応変に対応し、 その興奮は他の人のモチベーションをも上げることにつながります。

チャンスに対して開放的で、アイデアや理論の関係性を見抜くだけでなく、人間関係をもつなぐ役割を担います。 新しい人間関係を築こうとしたり、あいだを取り持とうとします。




 

内向的直観 (Introverted iNtuition, Ni)

複数の事象や現象、概念の共通性や関連性を捉え、ひとつの象徴的なイメージに集約します。

そのイメージはシンプルですが、そこから派生する解釈や可能性は多様です。 しかし、内向的直観は、その多様性よりも、イメージの収束性に重きを置きます。

これによって、一見複雑に見える世界を前にしても、根源的な要素を捉え、深遠な理解に到達することができます。

特定の物事についての枠組みやモデルが繰り返し洗練されてゆきます。

この過程は無意識のうちに起こり、突然にひらめきが生じます。 意識的な努力によって導かれる類のものではありません。

このひらめきは、本人にも理屈では説明できない予期や予感を与えるものであり、 これを信じる者は、何を為すべきか、次にとるべき行動は何か、確信を持つことができます。 長期的なビジョンを与えます。

キーワード
ひらめき、インスピレーション、印象、イメージ、集約、根源、シンプルマインド、 洞察、推測、内観、内的モデルとその洗練、パラダイムシフト、超越、 関係性、相互作用の認識、影響の認識、現象の解釈、経験の意味付け、シンボル、核心、確信、パラドックス、統合、収束、 アイデア、概念、抽象的、理論的、一般化、普遍性、法則、全体像、包括的、システムの理解、比喩、 パターン認識、傾向認識、予感、予期、長期的視野、ビジョン、啓蒙、改革

内向的直観が第一心理機能であるタイプは、INFJ, INTJです。
内向的直観が第二心理機能であるタイプは、ENFJ, ENTJです。

この心理的機能を活用しないタイプにとっては極めて説明が難しいものです。 また、内向的な性質を持った心理機能なので、本人はこれを言葉で説明するのに苦労します。

ときに問題解決に向けてあれこれと考えるとき、ただ言葉で説明して分析し整理するだけでは 到底太刀打ち出来ない時がありますが、 イメージやシンボルを用いた手段でこれを難なく成し遂げることができるのは事実です。

内向的直観を活用するタイプは、このことによく気がついていて、自分の懸案に対して、自然とヴィジョンが生じるのを待ち、 一旦そこに至ると、確信を持ってそれを信頼します。

内向的直観は情報の受容に関わる心理機能で、意識内で自然と起こるものです。 そして、予感やヴィジョンを与えるものの、 その明確な理由を与えることができないので、神秘的な能力のように見えます。

内向的直観が優勢なタイプは、外界の環境の詳細にはあまり目が行き届きません。 観察対象をありのままに詳細に捉えるとしても、それは限定された範囲になってしまうことが多いでしょう。 五感によって得られる情報を限定し意識を集中させ、 受容的な態度を保つことで五感を超えたインスピレーションを得るという点において、 瞑想と一致してることは注目に値します。

様々な経験を通して、 五感から得られる情報を無意識のうちに収集し、意識下で統合的なプロセスが起こっていると考えられます。 そして必要なときにヴィジョンが浮かび上がるのです。

これらは、単なる予感であったり、明確な視覚的ヴィジョンであったりします。 また、聴覚や触覚に訴えるものもあるでしょう。

これらは、本人にとって本当に起こっているように感じられたりもするものですが、大抵の場合、現実と区別されます。 実際は、経験の最中よりも後から時間をかけて意識に登ってくることの方が多いかも知れません。

パターン認識が得意で、背後に働いている力、隠された意味、物事の関連性を見出します。 出来事や人の行動から読み取ることのできることを把握し、次に起こり得ることを予見します。

そのような象徴的なシグナルは他のタイプには見落とされがちですが、 この心理機能を利用するタイプは、ちょっとしたシグナルからでも結論に至ることがあります。

このような予見はときに自分のみならず他人に対しても警鐘を鳴らすことになります。 そして、必要が迫れば、人々を啓蒙し変革を促すよう働きかけるかもしれません。

個々の具体的な事実にはあまり興味はなく、普遍的な法則や抽象的な理論を認識します。

突然、明確な理解が意識に上ったとき、本人は言葉にせずとも、 「そうか!わかったぞ!」とか「なるほど!」などと心の中で叫んでいるかもしれません。

この内向性で情報受容の心理機能が一旦確信に至った後は、外界に対しての心理機能の働きによって このヴィジョンが実現されることを強く望むようになります。

そうして、実現すべき課題に取り組みはじめるわけですが、これはときにヴィジョンを生み出した時よりも ずっと困難がつきまとうものです。 この心理機能にばかり耽っていると、関心が狭まり、現実を認識する努力を怠ってしまいます。

一旦強い確信に至ると、新しい事実や変化する現実を観察することに対して消極的になる傾向があります。 その弊害として、実現不可能な世界観に閉じこもってしまう可能性があります。

イメージやシンボルには、異質だと思われることや逆説的で一見矛盾していると思われるものさえも統合する 働きがあります。この点、思考による分析とは異なります。 これによって、新たなレベルでの理解が可能になります。 複雑なシステムや理論であっても、それらへの関心を少数のことに集中させ、 概念どうしの差異、類似性、そして関連性を認識しながら、より統一的で普遍的な理解に至ろうとします。

 

外向的思考 (Extraverted Thinking, Te)

外向性の心理機能であるので、注意は外部に向けられます。 思考の心理機能であるので、理論や原理原則に従って、効率的で合理的な意思決定を行います。

キーワード
外的秩序、公平、率直、客観的評価基準、規律、ルール、命令、原理、原則、審判、慣習的手法、実用性、実践、目標、 客観的推論、因果関係を捉える、合理性、効率、順序、配置、計画、資源配分、平行処理、責任、実行、努力、積極性、勝負、平定、 賞与、処罰、叱責、信用、遠慮無し、集団行動、権威主義、官僚主義、追従、権力志向、宣伝、 マネージメントスキル、リーダーシップ、フォロワーシップ、決断、システム構築

外向的思考が第一心理機能であるタイプは、ESTJ, ENTJです。
外向的思考が第二心理機能であるタイプは、ISTJ, INTJです。

乱雑な状態にあるものを秩序ある状態にしようとします。 そのためには、何事も明瞭に規定され、定量的に評価できることが重要です。

慣習的で標準的な方法を信頼しており、公平性に基づいて秩序を見出そうとします。

公平な勝負に基づいて、勝者、敗者の区別を容易に認めることができます。

人生のあらゆることを真剣に受け取ります。 責任感があり、なにもせずにリラックスしてばかりいることには居心地の悪さを感じます。

自分自身も有能であることを望み、なすべきことに集中し、ゴールを目指します。 大きな仕事を任された時は、たとえそれが困難であっても、自分の能力を試す良い機会であると捉え、喜び、成功を目指して邁進します。

思考を整理したり説明したりするために、アウトライン、図表、フローチャート、グラフなどを適切に利用します。 また、これらを素早く読み取り、不適切な配置や欠けている点に気がつくことができます。

自分の考えを文章を使って伝える際にも、理解しやすい流れになるように工夫します。 適切な配置と計画を頼りにすれば、効率よく説明することができ、物事を円滑に進めることができるからです。

そのようなシステマティックで戦略的な態度は、家庭の中の家具の配置や休暇のとり方、近所づきあいにまで及びます。 滞りなくきちんと機能するようにするための努力を惜しみません。

基盤のきっちりした組織に魅力を感じます。 そこには、しっかりとした運営のルールや優先順位が存在しているからです。

外向的思考を活用するタイプは、組織の構造やルールをいち早く理解し、それに従うことができます。 法律体系や官僚体制などは、まさに外向的思考の色彩が大きく現れている領域です。

組織がピラミッド構造になっている場合は、より高いところに上り詰め、 自分の合理的対処能力を活用して、他者に指示を下すことを望みます。

実際にこのタイプは組織の担い手になり、その構築と運営において大きな役割を果たします。 人員や資源の配分を行い、環境を整備するように努力し、そのために人々に指示を出します。 また、一貫した計画を立て、その進捗において、随時、評価を行います。 このようにして、組織が効果的に機能し、プロジェクトが滞りなく進行するように監督します。 それがうまく行けば内的な安心感も得ることができます。

合理的であり、素早く断固とした判断を与えますが、その判断基準は幾つかの簡潔な要点にのみ従っており、 考えすぎることはありません。 人、アイデア、技術、制度などを実際に採用するかどうか決めようとする場合、 「実用的か否か」といったプラグマティックな基準が原理原則があります。 そのために、慣習的に用いられている分かりやすい評価基準を好みます。

外向的感情の強いタイプは、念入りな計画と合理的な方法を採用することで、大抵のことを、うまくこなしてゆきます。 そして、自他共に利益をもたらし、多くの人間に良い影響を与えることができます。

しかし、自分の感情に気がついたり、自己の価値観に従うことに困難を伴うことがあります。 また、他人の感情に配慮するといったことも、あまり得意ではありません。

それゆえに、モラル、マナー、人間に対する理解などが浅くなります。 外向的な心理機能なので、社交的であり、よく笑いながら陽気に会話を交わします。 しかし、他者の意見をじっくり聞くよりも、自己の判断を一方的に話す傾向にあります。 実際の関心は、大抵の場合、人ではなく物や事にあるのです。

他人の欠点を率直に指摘することができますが、 ものの言い方には配慮しないため、人を傷つけてしまうことがあります。

確かに客観的な視点に立つためには、遠慮のいらない率直な態度は必要なことです。

そのような率直さを無意識のうちに身につけており、どうしてもそれが表に現れてしまいます。 本人は気がつかないうちに失言を繰り返し、モラルや他者への配慮に欠いてしまい、反感を買うことになります。 その結果、他者の協力が得られず、計画は頓挫し、内的な安らぎまでもが脅かされてしまいます。

 

内向的思考 (Introverted Thinking, Ti)

内向性の心理機能であるので、意識の内面に注意が向けられます。 思考の心理機能であるので、論理や原理に従って合理的な意思決定を行います。

キーワード
第一原理、原則、仮説、公理、定義、厳密さ、推論、帰結、法則、理論、モデル化、 効率、要点、簡潔さ、真偽の判断、感情に左右されない、 比較、分析、解析、知識、深い思考、独自の思考過程、独自の価値観、自己規律、主体性、利益、懐疑的、 完全な理解の追究、確からしさ、一貫性、無矛盾、システムの仕組み、競合、エレガントな解法、アイデア、根本的な問題を捉える、 白黒はっきりさせる

内向的思考が第一心理機能であるタイプは、ISTP, INTPです。
内向的思考が第二心理機能であるタイプは、ESTP, ENTPです。

内向的思考は、意識の内面において、論理的に判断の基準を築きあげ続けます。

定義、公理、原理、基本的原則から出発して、推論を行い到達した結論を信頼します。

独自の思考過程を経て、エレガントな解決法を思いつくことがよくあります。

一方、思考が複雑になり過ぎるとその帰結をどうやって導いたのか他の人が理解できないことがあります。 また、自分自身でさえも考えに耽っているとき出口を見失うことがあります。

どのようにして物事が進行し、システムが機能するのかできるだけきちんと理解するためにつき詰めて考えます。

仮説や原理を基にした推論を頭の中で継続して行い、矛盾があるとすぐに気がつくことができます。

何が何故間違っているのかという点において目ざとく個人的な感情に流されることなく追及しようとします。

正しいと確信を持つには時間がかかり、延々と推論を積み重ねるて確からしさを増してゆこうとします。 それゆえに、正しいと確信するというよりは、間違っているとは考えられない、もしくはより効率的であることが判断の基準になります。

単に実用的なことや慣習に価値を置くのではなく、懐疑的な姿勢で深く理解しようとします。

分類や分析によって、システムがどのようにして働いているのかをとことん理解しようとします。 自然物であっても、人工の装置であっても、中身がどうなっており、どのような仕組みになっているのか興味を持ちます。

各部分の働きと、部分どうしの関連を知るために、実際に分解してみることもあるかも知れません。 しかし、いつでもそうできるとは限らないので、あれこれ考えたり、本を読んだりして知識を蓄えることになります。

内向的思考が強く働くタイプにとって欠陥や矛盾は致命的です。 問題の根源と、それに起因する結果を見抜きます。

信頼できる理解に達すると、そこから理論的に考えて問題解決のための戦略を立てます。 また、何度も同じことをやることは非効率であると感じられ、我慢できません。

定量的な比較においても、厳しい目を持ちます。 一貫性を求めて推論を行い、導かれた帰結が、モデルによって正確に評価できるかどうか考えます。 この過程を繰り返して、蓄積された知識は、より大きな理論の枠組みへと矛盾なく統合されてゆきます。

そのようにして、内面において思考の判断基準となる知識が育ち続けます。 しくみをとことん追求し、各部分の働きを知っているので、問題解決の効率的なアイデアを得ることができます。 どの部分をどのように変えれば、どの程度改善されるのか、そして、もっとも効率よく改善するには どの部分に手を加えればよいのかといったことに気がつくことができるからです。

内向性の心理機能なので、個人の中で洗練されてゆくものです。 その思考による判断基準は、慣習的なものではなく、誰にでも受け入れられるものであるとは限りません。

深く継続的な推論と膨大な知識に基づいているので、その推論過程を他者と共有することは困難であり、相当の努力を要します。 もし、その必要に迫られることがあれば、要点のみを簡潔に説明することで済ませようとするかもしれません。

言葉の定義をなるべく厳密に行い、自分が意味することを正確に伝えようと努力します。 そうすることで、曖昧な思考を排除し、効率的な説明ポイントを見つけ出すことができるからです。

内向的思考が強いタイプは、自分に対して厳しい規律を要求します。 曖昧な推論や、甘えに基づいた非現実的な希望的観測に従うことは馬鹿げていると考えます。 いつでも、理論的な思考から導かれた結論に従うことこそ、最終的には利益をもたらすと考えられるのです。 それゆえ、自律的に物事を考え判断し、主体的で独立しています。

一方で、他者の感情や結びつきに対する配慮に欠いてしまうことがあります。 他の人から見ると、どこかよそよそしく冷徹に見えることがあるでしょう。

そして、実はそのことで孤立したり、肯定的なフィードバックを得ることができず、 自分の不利益につながってしまうということには気がつかないでいます。

人の意識は自分を中心に発達し、徐々にその範囲が拡大してゆきますから、 内向的思考によって導かれた結論や知識はまず自分の利益のために利用されることは自然なことです。

知識を隠しておくことで、利益を占有できるならばそうしたいと思うことでしょう。 一方で、知識を広め、協力関係を築き、他者と利益を共有することが有益かどうか考えてみることをおすすめします。

内向的思考の働きは、個人的な知識と行動指針を与えますが、深く追求しようとする性質があるので、 その確からしさにおいて際立っており、他者に対しても利益をもたらすことができる類のものであることは稀ではありません。

関心が狭い範囲にのみ向けられるときは、利己的になってしまいます。 そして、特にこのタイプは、利己的な性質からなかなか抜け出せないようです。

知識の共有と適応の範囲がグループ、地域、世界へと広がるにつれ、全体に利益をもたらすようになります。

 

外向的感情 (Extraverted Feeling, Fe)

外向性の心理機能であるので、外界に注意が向けられます。 感情の心理機能であるので、対象に接して感じることを基準として判断し意思決定を行います。

キーワード
人間関係、集団における調和、マナー、礼儀、社交的、友好的、親切、共感、親密さ、感情表現、表情豊か、愛情、面倒見、 相談、話を聞いてもらう、フィードバック、喜びやすい、傷つきやすい、コミュニケーション能力、言い方に配慮する、素直、素朴、 謙虚、 社会的規範、公共性、道徳観、長幼の序、親の役割、男女の役割、 協力、価値観の共有、知識の共有、全体の利益、 名誉、賞賛、賞与、処罰、秩序、準備、 感情に訴える、ジェスチャー、魅力的、カリスマ、煽動、感性、美的センス、芸術、 教育、啓蒙、援助、文化、歴史、畏敬の念、尊敬、嫌悪、 マネージメントスキル、リーダーシップ、フォロワーシップ、決断力、平和

外向的感情が第一心理機能であるタイプは、ESFJ, ENFJです。
外向的感情が第二心理機能であるタイプは、ISFJ, INFJです。

極めて社交的で、多くの人と関わり、他人の感情を捉え、早く親密な関係を築くことができます。

他人と自分の感情の区別が希薄で、その垣根が低いので、容易に感情移入することができ、よく他人のことを気にかけます。

自己開示をし、人をリラックスさせたり、もてなしたりすることが上手です。 ときに冗談を言って笑ったりしながら、会話が花開きます。

他者にも自己開示を求め、やがてお互いをよく知るようになり、新しい人間関係が発展します。 さらに、人々が最善の状態で独自の能力を発揮できるように、手はずを整え、面倒を見ようとします。

多様な価値観に興味を持っています。

人を排除しようとすることはせず、どんな人も和の中に参加していることが大切だと考えます。 そのためには、皆で多様な価値観を共有することが重要なのです。

人間に対する洞察を自然と身につけており、それぞれの長所に基づいて何を楽しいと感じ、どのような仕事が向いているか 気がつくことができます。 そして、人々が社会の中において、適切な役割を担い、幸せになれるように応援します。

感情表現が豊かで、表情や仕草、ジェスチャーは誤解の余地がないほど分かりやすいものです。 怒り、嫌悪、悲しみといった否定的な感情も分かりやすく表に出しますが、 できるならば、喜び、楽しさ、愛情、陽気さ、勇気といった肯定的な感情を共有し親密な関係を築きたいと望んでいます。

様々な感情表現を行い、その雰囲気を纏い、自分の思いを伝えることができますが、 内向的思考タイプからは、それが大げさで、現実離れしているように見え、懐疑的に捉えられてしまうことがあります。

人の良い面を発見したり、人を許すことができます。 他者に共感し、感情を共有することで親密さや協力関係の重要性に気がつき、そして尊敬の念や愛情を形成してゆきます。

外向的感情が強いタイプは、他者からのフィードバックに敏感で、否定的意見に傷つきやすくはありますが、 極めて謙虚で素直であり、素朴な印象を与えます。 肯定的なフィードバックはエネルギーの源になります。 他者から賞賛を得ることは、名誉なことであり、誇るべきことだと思うかも知れません。

社会的な道徳観を受け入れ、目上の人を敬い、同僚と協力し、年下の人間たちを助けようとします。 父母に尊敬と感謝の念を抱き、家族を大切にします。 他の人たちにも礼儀正しく振る舞うように勧めます。

多くの人たちを教育し、勇気づけ、肯定的な感情で訴えかけようとします。 人々が調和を保って各々の能力を最大限に発揮できることが何よりも大切であり、 そうすることで自分の生活も安全に保つことができるのです。

規律とルールを重んじ、人々の役割を明確にします。 指導される必要があり、人を指導しようとします。 あまりにも、他人との感情の垣根が低いために、指導を必要とせず独自に達成しようとしている人間にも 必要以上に関わり、コントロールしようとすることがあります。

外向的感情が強いタイプは、社会における男女の役割の別を意識します。 それゆえ、女性は女性らしく、男性は男性らしい感性を持とうとします。 このタイプは、女性の方が少々多いのですが、男性ももちろん一定の割合で存在します。 他者の意見に弱く、傷つきやすくなってしまいますが、そのことは男性らしさに反します。 そのため、これを克服しようと極端な努力をすることがあります。 例えば、身体を酷使するスポーツに専念したり、理屈をこねて説明したがったり、理論的な学問分野にはまったりします。

外向的感情が強いタイプは、共感能力に優れていますが、 一方で自分の感情に何か問題が生じた時に、一人で処理するのに苦労します。

そのときは他の人に話を聞いてもらうことで、少しづつ自分の感情を解きほぐしてゆき、安心できるようになります。 それが、直接的な問題解決をもたらさないものだとしても、 話を聞いてくれる他の人の存在は有り難く、漠然とした不安を軽減してくれるものなのです。

実際に、客観的な意見や率直な批判、理論的な解決法などを求めていないことさえあるかもしれません。 特に思考タイプはこのことに気がつくことができないので、ずけずけと意見を述べ、彼らの不安を増すことがあります。 外向的感情の強いタイプは、否定的なフィードバックに意気消沈し、 客観的な批判を個人に対する攻撃であると受け取ってしまうことがあります。 しかし、それらは単に改善策を示してくれようとしているだけかもしれません。

外界の人間関係に注意を向け、社会的価値観や礼儀を重んじるようになります。 他者にとって心地よく感じられるマナーは、人間関係を円滑にすることができ、平和を築き上げるためには 非常に大切なことです。

優雅で洗練されたマナーは、一般的に快く受け入れられ、肯定的なフィードバックを受けるので、 そのような態度は強まります。 礼儀正しく、親切で、友好的な態度を表に出すことをはばかりません。

外向的感情は判断の心理機能ですが、事や物ではなく、人もしくは人間集団に対して関心を寄せ、 しっかりとした意見を持ち、それを伝え人を動かそうとします。 その際、率直に意見を述べるのではなく、伝わり方、受け取られ方に配慮します。 その意見は断固としているときがあり、とくに和を乱す無礼者に対しては厳しい天罰を下す決定をすることさえあります。

このように、外向的感情は外界における人間の価値観から大きな影響を受けます。 それゆえ、不健全な価値観の持ち主や好ましくない人間関係を見て育つと、大きな被害を受けます。 その者の価値観も不健全なものになりますが、本人は自分でその間違いに気がつくことができません。 そして、誤った価値観を正しいと信じ、人を動かし、煽動しようとします。 まさに、このようなことが起こらないためにも、子どもたちは広く社会に触れ様々な価値観を共有する必要があります。

他者に対する共感能力と、感情に訴えかける能力、そして全体に利益をもたらそうという姿勢は、 ときにカリスマ性を与えることになります。 組織をまとめる役や、政治家の中には、この心理機能が強く働いていて他者から支持されている人たちがいます。

工夫の凝らされた建築やインテリア、日常用品の細工などに美しさを見出すことができます。 また、文学、音楽、演劇、絵画、彫刻などの芸術によって訴えかけられていることに幅広く興味を持ちます。 芸術を鑑賞することによって審美眼を培い、さらには自ら芸術に関わりたいと思うようになることがあります。

洗練された文化や社会的規範を人々と共有し、人間の集団における調和を求めます。 人々をとりまとめ、教育や啓蒙を行い、援助することで社会に対して幅広く貢献することを望むようになります。

 

内向的感情 (Introverted Feeling, Fi)

内向性の心理機能なので、自己の内面に意識が向けられます。 感情の心理機能なので、どのように感じるかということを基準として判断し意思決定を行います。

キーワード
心の調和、親切、優しさ、強さ、忍耐、傾聴、感情移入、共感、愛情、忠誠心、 慈悲、援助、人情、倫理、モラル、善悪の判断、価値、意味、 真偽の判断、正義、審美眼、美的センス、感性、感動、畏敬の念、情熱、決心、印象を捉える、心の本質を見抜く、 養育、保護、擁護、弁護、個性、傷つきやすい、感受性、感傷、覚悟、内面の体験、独立した価値観、独自の基準、 懐疑的、本物を求める、率直、高い理想、多様性、真心、利他、是正、尊厳

内向的感情が第一心理機能であるタイプは、ISFP, INFPです。
内向的感情が第二心理機能であるタイプは、ESFP, ENFPです。

自分自身のことを理解しようと絶えず努力します。 自分のモチベーションや価値観、感性を独立して扱うことができます。

自分の中核となる価値観と経験している感情に常に気がついており、内面における調和を大切にします。 感性豊かで、自分の様々な感情の機微を理解していますが、それらが表現されることはあまりありません。

深い感情は、内面において静かに守られます。 真に感じ入るべきことに関心を寄せ、偽りなき本物の感性に到達しようとします。 固い意志と情熱の源になり、身近な人に語られることはありますが、大抵の場合、行為によって表現されます。

内面で働く情報フィルターの役割を担います。 人の仕草、動作の特徴、 声のトーンなどから得られる微妙な印象を把握する心の働きに関わっていますが、 それを言葉で説明するのは困難です。

人の言葉や行為を受けて、信じるに値するか否か、偽りなき本物か否かといったことを判断します。 また、あることに関わる場合、どういった心持ちで臨むべきか、 そもそも関わるべきか否か、それは本当に必要なことかどうかといったことを熟考します。

偽りなき深遠な感情的経験に達するためには、自分の心に対して率直である必要があります。 そのような態度で、自分の内面に注意を向け続け、倫理的価値観を形成してゆきます。 自分の心、他者の心を率直に捉えることができ、モラルを基盤とした善悪の判断を行います。

内面における調和を求め、それに従って行動しようとします。 言動の動機が卑しくないこと、誠実であることが大切であると考えます。 そこには強い情熱と確信、そして信念があります。 それゆえ、望ましくないと考えられることは決してしようとは思いません。 人間存在の尊厳を基盤にして、内的な感動と安らぎを獲得することができます。

情深く、感情移入することができ、よく共感します。

不正や不公平に対して敏感で、それを糺したいと考えます。 不正を犯しているものを糾弾し、虐げられている人たちを擁護しようとします。

他人の悲しみや苦しみに敏感で、自分自身のことのように心を痛めます。 内向的感情が強いタイプは、普段は強い倫理観を自分の胸に押しとどめ、 自分に対してのみ行動の指針としているのですが、 一旦、傍観するに忍びないと感じると、内なる炎が燃え上がり、 一生懸命に努力をし、他の人々にも積極的に働きかけるようになります。

偽りのない真心をもった人間の言葉や行動に触れたとき強く心動かされます。 そして、自分もそうありたいと願います。

自己の内面を探索し続け、真剣な感情と強い価値観は発達してゆきますが、 大抵の場合、これが言葉で表現されることはありません。

無表情であっても、心の中では強い感情をひしひしと感じていて、内なる炎は大切に守られ続けています。 それは、人助けや、アイデアの実現、仕事の遂行、社会への貢献などによって具体的に現れてきます。 その結果、それを見る者の心を動かすことがあります。

個性を大切にし、自分自身の価値観をしっかり持っていますが、 他者に対しては押し付けがましいことは言わず、寛容で親切です。

内向的感情は、個人的な価値観であり、常に誰に対しても受け入れられるものであるとは限りません。 その実直さにおいて、人を驚かせることもあるでしょう。 しかし、感性の深さが際立っているので、実際には多くの人たちの心を動かすものです。

自分自身が個性的であることを誇りに思うこともあるでしょう。 一方で、自分の中核となる価値観を批判された時には、頑固に反論し守ろうとすることがあります。

普段は、静かで、もし他の人にその気があれば、 各人のペースと方法で感情と自己の価値観を掘り下げてゆくことを勧めます。

内向的感情の強いタイプは、自分の情熱や信念に傾注するあまり、 他者に対するマナーや一般的な推論から導かれる帰結を無視していることに気がつかないことがあります。 最悪の場合、他者に全く耳を傾けないほど頑固になることがあります。

さらに、外側に対する働きかけは弱い傾向があります。 しかし、現実世界において、外的な調和なくして、内的な調和は成立しません。 このことに気がつかないと、 本当の意味で独立を果たすことができず、気づかないうちに内的な調和が脅かされてしまうことになります。

心の調和は、人間関係の調和と密接に結びついています。 実際にそのようなことに配慮する努力をします。 そして、他人を受け入れ愛したいという思いを抱くようになります。

内向性の心理機能なので、実際に愛すべき相手は、限られた少数の人たちに向けられます。 自己の心の調和を基盤としているので、そうなってしまうのは自然なことです。 しかし、本当は全ての人間に尊厳や愛情の価値に気がついて欲しいと思っています。

家族、友人、恋人との親密な関係をとても大切にします。 そして、思い入れの生じた物や、思い出を大切に感じます。

人間の態度や、プロジェクトの真価に対して本質を見抜こうとします。 利他的で誠実な言動に大きく心動かされ、自分もそうありたいと思いますが、 もし、欺瞞や不誠実さが見え隠れしている場合はそれを良しとはしません。

自分の関わるプロジェクトの意味や人々への影響についても考えます。 そのプロジェクトに関わることによって、自分が成長でき、他の人間に良い影響を与え、 将来にわたって意義のあるものであると判断したとき、強い信念を抱き、進むことができます。

このように、弱いもの、動物、親友、恋人、家族などに愛着を抱くようになるとそれらを本当に大切にします。 同様に、愛着を持てる仕事に就くことが理想的で、実際にそれが実現されると本当に良い仕事をすることでしょう。 市場において、真に関わるべきビジネスを絞り込み、ニッチェを探しだそうとします。

深い感性を持っているので、芸術に心打たれることがあります。 審美眼をもち、自分の感性や世界観を芸術によって表現したいと感じます。 絵画や彫刻によって、美しい配置による造形美を表現することもあれば、 音楽や歌によって、感情を共有しようとします。 また、文章によって人間の感情や人間関係の模様などを書き綴ることもあるでしょう。

 

 




 

タイプ分類の仕組み

心理機能の順列

心理機能の順列によるタイプ分類

8つの心理機能のうちどの心理機能を最も信頼して働かせており、どの心理機能に頼ることが苦手か といったことで、各タイプの特徴が決まります。 次の図を見て下さい。

※本サイトの画像消失のため海外サイトより別画像を引用します。

このように、性格タイプを心理機能の順列によって説明します。 縦の点線の左側が意識の内部、右側が外部を表しており、それぞれの心理機能が及ぶ大きさの順に、上から4つの心理機能を 並べています。 各タイプは、4つの心理機能を意識的に働かせるようになりますが、 大きな働きをするものから順に、第一の心理機能、第二の心理機能、第三の心理機能、第四の心理機能と呼びます。 一番上の心理機能が最も優勢で、順にその心理機能の利用が弱まってゆきます。 そして、この順に基づいて各タイプの特徴を説明することができるのです。 例えば、上の図の例で言うと、ESTPの第一の心理機能は外向的感覚(Se)であって、 何よりも手始めとして、外側の物理的な様子に幅広く関心を寄せ、活動的に情報を集めます。 一方、内面では第二の心理機能がよく働き、外界の観察によって得られた情報を分析し、 常に理論的で矛盾のない理解を求め、効率的に問題を解決しようとします。 …といった感じです。

4つの心理機能は、第一、第二、第三、第四の順にその扱いやすさや利点の現れやすさが弱まってゆきます。 そして、これらはものごとに対処するにあたって、利用される心理機能の優先順位、時間的流れをも表しています。 各タイプの性格を大きく特徴づけるのは、第一と第二の心理機能です。 普段は、この2つの心理機能を難なく働かすことができ、情報の収集と意思決定に大きな影響をもちます。 第三の心理機能は、意識されることがよくありますが、 第二の心理機能と逆の性質があるので、普段は第二の機能の方が優先されます。 その結果、この心理機能の働きには馴染むことができず、発達が遅れます。 第四の心理機能は、最も意識的に用いることが困難なものです。 なぜなら、最も信頼している第一の心理機能と真逆の性質を持つからです。 それゆえ、第三、第四の心理機能の良い点がその人の長所となることはありません。 これらは、人生の中期から、徐々にその働きの有効性を増し、知らず知らずのうちに、発達してゆきます。

心理機能は8つあり、実際には全ての心理機能が利用されますが、特に性格を特徴づけるのが4つの心理機能です。 残りの4つの心理機能は、意識の背後で働いており、活用されますが、各タイプの特徴を語る上であまり重要になりません。

 

優勢、補助、代替、劣勢

第一の心理機能 (優勢心理機能)

こどもの段階から発達し、その人の中で最もよく働く心理機能です。

この心理機能の働きに馴染んでおり、難なく働かせることができます。 そして、この心理機能の利点を効果的に発揮させることができるので、 その人の強みになります。

一方、この心理機能の働きに頼りすぎる傾向があるため認識に偏りが生じ弊害が生じます。 この心理機能にばかり依存してしまうと、それが短所として現れてきます。

一生の間で、最も強くこの心理機能が育ち、最も強くその働きに影響されることでしょう。

第二の心理機能 (補助的な役割を担う心理機能)

第一の心理機能の次に最もよく働く心理機能であり、第一の心理機能を補助する役割を担います。

十代頃からその長所を発揮し始め、苦もなく働くようになります。

第一の心理機能に対して外向性ー内向性、情報受容ー判断の両方でバランスを取ります。

第一と第二の心理機能が共同して働くことで、 第一の心理機能に頼りすぎていたがゆえに生じていた弊害が取り除かれます。 幼い頃に第一の心理機能によって形成されたものの捉え方の偏りが幾分解消されます。

しかし、この第二の心理機能の働きもまたしばしば強くなりすぎ、その弊害が出てきてしまいます。

第一と第二の心理機能が、そのタイプの長所を決定します。

第三の心理機能 (代替心理機能 こども機能)

第二の心理機能が効果的に働かなかったときに第一の心理機能を補助する役割を担う心理機能です。

この心理機能の発達は、第一と第二の心理機能の発達に続きます。 それなりに働きますが、これが定常的な長所となることはほとんどありません。

とりわけ、強く抑圧しているわけではありませんが、やはり、逆の性質を持つ第二の心理機能の方を信頼します。 第三の心理機能が、意識に登ることがあったとしても、第二の心理機能が活発になるとその影に押しやられてしまいます。

第三の心理機能の価値を認めていることの方が普通です。 この心理機能が優勢であるタイプを見ると感心します。

一生の間で、第二と第三の心理機能のバランスを取ることが、その人の課題として意識されるようになります。 第二の心理機能の働きの短所が大きく影響しそうなときに、第三の心理機能に頼ることが望ましいのですが、 大抵の場合、なかなかうまくできません。

そのようなバランスを安定して取れるようになるのは、早くても30歳前後でしょう。 第二と第三の心理機能のバランスを取りながら働かすことで、 大きな安定と心理的な利益を得ることができるでしょう。

第四の心理機能 (劣勢心理機能 切望心理機能)

第一の心理機能の発達の影に隠れて、抑圧されてしまった心理機能です。

この心理機能の働きが強い者を見ると、大抵の場合、嫌悪を感じます。 その他、否定的な感情や、良くない影響が現れます。 なぜなら、自分が最も信頼し、正しいと思っていることの真逆の姿を表しているからです。

しかし、この逆の性質が、嫌悪を抱く本人の中にもあり、限定的ではありますが働きます。

実際は、第一の心理機能を正常に働かせるために必須のものなのです。 しかし、そのことが意識されることは、ほとんどありません。

最も発達が遅れる心理機能で、この働きに意識を向けるには相当のエネルギーが必要です。 第四の心理機能を効果的に発揮することには馴染みません。 これが定常的な長所となる見込みはほとんどありません。

しかし、この第四の心理機能は、各タイプを大きく特徴づけるものです。 抑圧するがゆえに、この心理機能に対する関わりが様々です。

極端から極端へと移る傾向があり、この心理機能に強迫的に固執したり、完全に拒絶したりします。

やむを得ずこれを働かさざるを得ない場合は否定的な感情が生じ、義務として捉えます。 しかし、何かを成し遂げようとするならば、この心理機能を有効に働かせなければならないのです。 それはとくに、最終段階で起こります。

そして、残念なことに、この第四の心理機能に対する無意識への抑圧は、自己暗示的であり、 何かを成し遂げるために必要であっても、 それを働かせるときに、無意識のうちに失敗へと導いてしまうことになるのです。

ストレスを感じると、この心理機能の働きが不健全な形で噴出します。

第一の心理機能に没頭している時でも、限定された範囲で活用され、知らず知らずのうちに発達してきます。

娯楽や息抜きなどのリラックスした状況では、この心理機能を働かせることに楽しみを感じることができます。

この心理機能の働きに微かな羨望を感じることもあります。 自分の不得意なものを欲する気持ちからです。 このことが、職業選びや、結婚相手選びで起こると、いずれ問題が生じます。

苦手であるこの心理機能の働きを克服しようとして、 あえて自分の性質に合わないことに専念しようとします。 このことが、学問の専攻や職業の選択に対して為されるとあまり良いことはありません。 残念なことに、第四の心理機能の働きに気がつき始めこだわる時期と、 これら人生の重要な選択をする時期が重なってしまうため、 実際は自分に合っていない選択を行ってしまうことがよくあるようです。

第一と第二の心理機能の長所を活かしたことに専念することで、 自分の能力を有効に発揮することができ、第四の心理機能も知らず知らずのうちに発達します。 そのようにして自己実現することが望ましいと言われています。

順調に発達すれば、中年期において、第一の心理機能と第四の心理機能のバランスが取られ、 大きな心理的安寧と内的平和を得ることができるとされます。 しかし、その段階にまで至ることのできる人は少ないかも知れません。




 

心理機能の順列における制約原理

心理機能の組合せと順列に関する制約原理

各タイプが意識的に用いる4種類の心理機能の組合せと順列には、7つの制約があります。 それらは、心理機能が外向と内向、受容と判断のバランスを取るということに基づいた原理です。

1. 感覚と直観の心理機能は必ず一つづつ利用される。その際、一方が内向性なら他方は外向性である。 つまり、外向的感覚(Se)ー内向的直観(Ni)、もしくは、内向的感覚(Si)ー外向的直観(Ne)、といったペアとして利用される。

2. 思考と感情の心理機能は必ず一つづつ利用される。その際、一方が内向性なら他方は外向性である。 つまり、外向的思考(Te)ー内向的感情(Fi)、もしくは、内向的思考(Ti)ー外向的感情(Fe)、のペアとして利用される。

3. 情報感受と判断の心理機能は両方利用される。

4. 第一の心理機能が外向性なら、第二の心理機能は内向性である。 第一の心理機能が内向性なら第二の心理機能は外向性である。

5. 第一の心理機能が情報感受の機能を担うものなら、第二の心理機能は判断の機能を担うものである。 第一の心理機能が判断の機能を担うものなら、第二の心理機能は情報感受の機能を担うものである。

6. 第一の心理機能とペアのものは、第四の心理機能になる。

7. 第二の心理機能とペアのものは、第三の心理機能になる。

1、2、3の原則によって、個々のタイプで利用される4種類の心理機能は特定されます。 そして、4、5、6、7の原則によって利用される心理機能の順序が決まります。 8種類の心理機能のうち4種類のものを選択して順番を考えることになるわけですが、 これらの原則に従っているものは16種類あるわけです。

 

2つのペア関係

4つの心理機能における2つのペア関係について

心理機能はペアとして働きます。

外向的感覚(Se)ー内向的直観(Ni)
内向的感覚(Si)ー外向的直観(Ne)

外向的思考(Te)ー内向的感情(Fi)
内向的思考(Ti)ー外向的感情(Fe)

これらのペアは、対をなし協力して働きますが、互いに相反する性質があります。 ですが、大抵の場合、どちらか一方のみに活用が偏ってしまいます。 そして、その偏りが性格を特徴づけることになります。

第二の心理機能と第三の心理機能とペアになっています。 若い時は、第二の心理機能の働きに強く影響されますが、 落ち着いてくるとこれらのバランスを取ることが重要な課題になるでしょう。 経験が増すにつれて、自然とバランスを取ることができるようになります。

第一の心理機能と第四の心理機能はペアになっています。 第一の心理機能の働きにあまりにも信頼を置いている一方、 その逆の性質を持った第四の心理機能を効果的に働かすことに不得手になっています。 しかし、実は、第一の心理機能は第四の心理機能の潜在的な働きに頼っています。 実際のところ、この2つの心理機能は協同的に働かすことが望ましいのですが、ほとんどの場合、それは不可能です。 第一の心理機能に信頼を置き続けてゆけば、知らず知らずのうちにバランスが取られるようになると言われています。

外向的なタイプの第一心理機能は外向性です。 それゆえ、第四の心理機能は内向性です。 活発で行動的になる理由は、単に外向性の心理機能に最も信頼を置いているからだけではなく、 内向性の心理機能を抑えていることも理由の一つです。 第四の心理機能における、内的な情報感受もしくは内面におけるコントロールが弱みになってしまいます。

内向的なタイプの第一心理機能は内向性です。それゆえ、第四の心理機能は外向性です。 物静かで思慮深くなる理由は、単に内向性の心理機能に最も集中するからだけではなく、 外向性の心理機能を抑えていることも理由の一つです。 第四の心理機能における、外部からの情報感受もしくは外部へのコントロールが弱みになってしまいます。

 

Se-Niペア

外向的感覚(Se)と内向的直観(Ni)

外向的感覚と内向的直観は、お互いに支え合って働いています。 両方が共同して働くことで統一的な認識が生じます。

いつでも、今現在この瞬間に意識の焦点を合わせることで、適切な身のこなしと手さばきが可能となります。 外向的感覚によって、身の回りの状況をよく把握することができ、今この時のチャンスを逃さず行動することができます。 こうすることで、多くのことをいつの間にか成し遂げることができるでしょう。 しかし、瞬間に没頭するあまり、その行動が及ぼす全体への影響について考えが及ばないことがあります。 そのため、享楽的になったり、無謀になったりしてしまいます。 現状を変化させ、現状を乗り越えることによって問題を解決することができるわけですが、 そのためには、自分の行動が遠くまで及ぼす影響をしっかりと知っており、明確なビジョンを必要とします。

外向的感覚も内向的直観も強いヴィジョンを伴うものです。 瞬間瞬間に起こっていることを敏感に察知したことは、 頭の中にしまい込まれて無意識の内に統合されます。 そのときには気がつかなかった物事の関連性や、 背後で働いている普遍的な認識が突然現れてきます。 そのひらめきは、確信めいたヴィジョンを伴ったものであり、次の行動の指針を決めるものです。 このようなヴィジョンは、意識の中で独立して生じた普遍的認識のように思われるかもしれません。 しかし、実際は五感によって得られた情報の無意識による統合だと考えられます。 これは、大抵の場合、確信を伴うものであり、頭の中で起こるこのひらめきに意識をゆだねることは 心地よいかもしれません。 しかし、そのビジョンは確信が強いほど、 外の世界に働きかけ、危険を回避したり、利益をもたらしたりすべきものだと思われることでしょう。 その際、事あるごとに現実と照らし合わせてその有効性を確かめ続ける必要があります。

外向的感覚と内向的直観が共同して働くことで、 普遍的認識のもとに目的を持って、 今現在に没頭することができ、 さらに深遠な認識を得ることができるようになります。 これゆえに、いつでも手作業や肉体労働は人間の発達において決して軽視されてはならないものである という認識に達することができるでしょう。




Si-Neペア

内向的感覚(Si)と外向的直観(Ne)

内向的感覚と外向的直観は、お互いに支え合って働いています。 両方が共同して働くことで統一的な認識が生じます。

内向的感覚の働きによって、 様々な情報媒体から得られた知識やデータ、 人から聞いたこと、 自分自身の体験などをよく思い出すことができます。 他人の声のトーンや表情、また、グラフ、表、地図の詳細、物の品質、作業の手順などに 関心を持ち、よく覚えることができます。 記憶された細々とした膨大なデータは、 現在経験していることと比較検討されることで、 世界の認識が細やかになり、対処能力が上がってゆきます。

一方、外向的直観の働きによって、個々の事象の裏で働いている力やパターンを認識します。 個々の具体的で詳細な情報は脇に押しやられ、抽象的で全体的なものの見方をします。

ただ単に膨大な記憶を保持しているだけでは、前例のあることには対処できても、 急に前例のない事態に直面したとき、まともに対処することができません。 そんなときは、なんとしても素早く機転の利いた手段を思いつかなければなりません。 外向的直観により、素早く本質を見抜き臨機応変に対応することができます。 パターンを認識し、裏で働いている力を知っているからこそ、新しい状況に対応することができます。

既存の知識を組合せることによって、イノベーションが起こることがあります。 これは、既存の知識を多角的に見つめ、可能性を見出した結果です。 新しい方法を生み出すには、ある程度、知識のプールが必要になります。 内向的感覚によって意識に登ってくる記憶は、外向的直観によって解釈がなされます。 たとえ限定された記憶や知識であっても、背後にある意味を汲み取り、 多角的な視点に立つことで、新しい可能性を見出すことができます。 新しい方法は有効性が認められれば、日常生活において習慣的に利用されるようになります。 習慣化されたことは、詳細に注意しながら間違いのない手順で利用される必要があります。

創造的な仕事には、幅広い知識のプールが必要です。 外向的直観のひらめきは、 その瞬間、目の前で起こっていることが引き金になって起こることがよくありますが、 実は常日頃、色々なことに興味を持って、知識を自分自身の内に蓄え、 記憶のプールをくまなく探索している結果なのです。 そうして、ひょんなことから、全く関係ないと思われていた知識が結びつきます。 記憶偏重の教育は非難の的になることがよくありますが、 幅広い知識を蓄えることの重要性を否定することはできません。 もし、内向的感覚と外向的直観の両方が有効に共同して働くならば、 様々なことに興味を抱いて、多くを記憶することができるとともに、 随時、解釈が行われて、鋭い勘が養われるようになります。

Te-Fiペア

外向的思考(Te)と内向的感情(Fi)

外向的思考と内向的感情は、お互いに支え合って働いています。 両方が共同して働くことで統一的な認識が生じます。

外向的思考も内向的感情も率直さの点で共通しています。 外向的思考は、外界を合理性に基づいて率直に判断します。 自分の意見を臆することなく表明し、全体的な秩序を大切にします。 内向的感情は、内面を倫理観に基づいて率直に判断します。 自己の欺瞞や誠実さを常に内省によって観察し、掘り下げて考察し続けます。 個人の感性と内的調和を大切だと考えます。

外向的思考は、外界における規律や秩序を求めます。 秩序ある状態に予め整えている場合に、物事は効率的に進行させることができ、内的な安心も得ることができます。 適切な計画、物資の配置と流れ、仕事とその責任の割り当てなど、外界におけるあらゆる物事は、 素早く決定され、規律のもとに置かれなければなりません。 それは、客観的で合理的な判断に基づき、効率的な戦略を提示するものです。 外向的思考の強いタイプは、このために個人の価値観や感情を犠牲にする傾向があります。 自分の感情や信条は、全体の合理性の観点から見れば単なるわがままであり、これに囚われるのは馬鹿げたことだと思われます。 また、多くの人間を取りまとめる際、多様な価値観に対応した意思決定は時間がかかりすぎ、 非効率的であり、不可能な場合さえあります。 そのため、一部の人間たちを犠牲にすることによってしか、意見をまとめ方針を決定することはできません。 また秩序がなく責任の所在がないがしろになることで様々な弊害が現れてくることでしょう。

部屋が無秩序で物が散乱していたら、必要なものを必要な時に取り出すことは期待できません。 そのため、外的混乱のみならず、内的混乱が生じるのは明らかです。 これは、組織や社会の秩序にも当てはまります。 規律や計画、責任の所在は常にきちんと決められている必要があり、一人ひとりが好き勝手にやっていては 混乱が生じることは明らかです。そうなると、関係者の内面が脅かされる事態になります。

一方、機能的に配置された状態は、美しく見えるものです。 しかし、そのためには、個々の要素の長所が全体の目的に果たす役割と衝突することなく噛み合っている必要があります。 決して、個々の要素の良い特徴が押し殺されていてはなりません。 これは、長期的に見ればマイナスに働きます。 第一に、このことは宝の持ち腐れを意味しており、利益に反し非効率的です。 個人はその長所に合った仕事に関わる場合に、自然と集中することができ、優れた成果を上げることができます。 第二に、抑圧された者達が、 その鬱積した思いを全く不合理な方法で発散させる日は遅かれ早かれやってくるものであり、不可避です。 これによって個人的な破局が訪れるだけではなく、全体的な秩序が破壊され、混乱がもたらされるのです。 合理性を求め、感情、モラル、個性を犠牲にすることは、全く不合理な結果を生んでしまいます。 そして、残念なことにそのとばっちりをくらうのが 誰になるのか勘の鈍い私たちは知ることができません。 内向的感情が強いタイプは、このような人々に目が行き届く傾向があり、犠牲者を擁護したいと思います。 多くの人間は、直接的な犠牲者にならずに済んだ場合、運が良かったと安心するかもしれませんが、 それで、真の内的な平和が訪れることは決してありません。 なぜなら、心の奥底で、個々の要素と全体は密接に関係しあっていることを知っているからです。

Ti-Fiペア

内向的思考(Ti)と外向的感情(Fe)

内向的思考と外向的感情は、お互いに支え合って働いています。 両方が共同して働くことで統一的な認識が生じます。

内向的思考の心理機能は、物事を理論的に考え、より深く理解しようとします。 推論の矛盾や欠陥に目ざとく、より確かな説明ができるように追究し続けます。 このような厳密に理論的な知識の探求は、個人の内で独立して行われます。 この心理機能の働きが強いタイプは、 他者との親密な人間関係は後回しにし、一人考えに耽ります。 懐疑的なので、権威を気にすることもなく、一般に流布している考え方の過ちを発見することがよくあります。 また、人間関係や、他者の体裁などよりも、理論的な説明がはっきりと為されることを優先します。 そのため、この傾向が強すぎると、周囲から知らず知らずのうちに距離ができてしまったり、 周囲からの賛同を受け、助けを得るのに苦労することになります。 内向的思考の強いタイプは、有効な結論を自分自身か少数の人たちのために活用するので、 利己的になってしまう傾向があります。 確かに、独立して思考できることは極めて大切ですが、 どのような人間も生まれた時から支えられて生きていることを思い出す必要があります。

外向的感情の心理機能は、人と感情を共有し人間関係を育むときに大きな役割を果たします。 他者の言動や表情を見て共感を示すと同時に、自分の意見や価値観をはっきりと表現します。 社会的礼儀や人間関係の絆を大切にし、人々を育て独立を助けるとともに、規律ある社会の中で協働することを目指します。 こうすることによって、社会的な利益は守られ、個人の利益も自然と守られるのです。 しかし、外向的感情が強いタイプは、共感や人間関係の絆を強く望み、これを重視しすぎるあまり、 人の話の矛盾や他人の欠点に気がつくことができないことがあります。 また、できるだけ多くコミュニケーションをとり、外に働きかけたい一方で、 一人で意志をもって継続的に考えることがないがしろになってしまう傾向があります。 そのために、自分自身の利益が後回しになってしまったり、全体の利益を損なってしまう意思決定をすることがあります。

このように見ると内向的思考と外向的感情は相反しているように見えます。 そして、個人の中でこの2つの心理機能が不安定に働く場合、利己性と利他性の間で葛藤を生じます。 他人をうまく動かして利益を貪ろうとする考えが頭の中を駆け巡ることもあるでしょう。

社会的な安全と利益を確保する意思決定を行うには深い考察が必要であり、 知識の蓄積と活用、そして発展には、社会的な基盤が必要です。 今現在、理論の証明や効率的な問題解決を全て一人で行うことは難しく、多数の人の助けと承認を必要とします。 たとえ物や事、もしくは理論ばかりに興味を持って集中している人でも、 それは、自分自身ばかりでなく、周囲の親しい人のためにやっていることかもしれません。 他者から承認されることが動機になっていることもあります。 それがゆえに、やる気を出すことができ、認められることで安心が得られるのです。 一方、外向的感情が強いタイプは、自分より他者のことを気にかけ尽力するので、 自分の利益が損なわれてしまうことがあります。 しかし、多くの人を助け利益をもたらすには、効率的な解決法が必要です。 そして、気がついているかいないかにかかわらず、 円滑に協力関係を築くことこそ、最も安全で効率的であり、利益を最大化する方法なのです。 その際に、単に依存的な存在になってしまったり、 癒着した関係になってしまうことを避けるためには、 お互いの独立を目指し、それを達成し維持する努力が必要です。

職業とキャリア

心理機能から考える職業選択の指針とキャリアの方針

それぞれのタイプの強みとなる特徴を活かした職業に就くことが望ましいでしょう。 自分が自然と行えること、自然と注意を向けることができることに集中することで、 ミスを避けることができ、効果的に仕事をすることができます。 各タイプの強みとなるのは、第一の心理機能と、第二の心理機能の二つの働きです。

しがらみが多く、好き勝手に仕事を選べないという方々は多いと思います。 しかし、大抵の場合は、親の意向とか、世間体とか、収入とか、その他のステータスとか そういったものかもしれません。

でも、それらは、あなたにとってどれほど意味のあることなのでしょうか。 そういったことに固執することで失うこと以上に価値のあることなのでしょうか。

幸せになるには、自分の本心に残酷なまでに正直になる必要があります。

さすがに、家族を養うことが優先の方や、 ローンをお組みの方に無責任なことを言うことはできませんけれど。

第一の心理機能と第二の心理機能の共同した働きを活かせる仕事に、 幸いにも就くことができれば、かなり充実できると思います。

状況が許せば、一生それで通すこともできるでしょう。

そんな自分にとって、すぐに馴染める仕事に就くことができたとしても、 大変なこともときにはあるでしょう。 第一の心理機能と第二の心理機能をリードさせて働かせながら、 経験を積み年数を重ねてゆくと、 ペアとなっている第四の心理機能と第三の心理機能は 知らず知らずのうちに育ってきます。

三十代中盤にもなると、第三の心理機能がかなり利用されるようになり、 第二と第三の心理機能はバランスを取って利用されるようになります。

第三の心理機能は、若い頃の性格特徴と随分違う特徴を与えるものです。

それゆえに、若い頃に選んだ仕事を捨てて、別の職を求める人も多いのだとか。 周囲の人に、「どうしちゃったの?」と思われながらも。

人によっては、第四の心理機能まで活用できる人もいます。

若い頃は、苦手を克服しようとする姿勢も手伝ってか、この第四の心理機能を働かせる事柄に 固執することがあります。 限定された分野においては、かなりのところまでその心理機能を発揮できるようになります。

こういったプロセスを経る方々は、 第四の心理機能をよく利用する専門分野や職業を選ぶまでになることもあるようです。

そのことには、メリットとデメリットがあります。

まず、タイプの長所となることに従って職業を自然と選んできた人たちと競争しなければならないということです。 そのことには、不利を感じるかもしれません。

しかし、そのような中にあって、異なる視点を持ち、 異なる様式で仕事を進めることができれば、 異質な存在として一目置かれ、重宝されるようになるかもしれません。 特に、こういったことは、画一的であることはさほど求められておらず、 独創性と挑戦が求められている場所では顕著になります。

例えば、科学者、技術者になるINFPや芸術家になるENTJなど、以外にもいるものです。

例えば、オペラ作家のリヒャルト・ワーグナーは ENTJ であったとの推測があります。 この話は、いずれ別の場所で。

そのように若い頃から第四の心理機能を働かせる職業につかなかったとしても、 順調に発達すれば、五十近くで第一と第四のバランスを取れるようになります。

なので、ある程度年齢がゆけば、幅は広がることになります。

しかし、ここで言う意味で「順調に発達すれば」 という条件をクリアしている方はさほど多くないかもしれません。

是非、自分の第四の心理機能が何なのか知っておくと良いと思います。 そのことを意識できるのとできないのとでは、かなり違ってくると思います。

実は、第四の心理機能として抑圧していること、 恐れていること、影に押しやっているもの、 それを働かせる必要があるときは面倒な義務と思ってしまうことは、 なんてことはない、あるとき、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」のような気づきによって、 一気に軽減するものなのです。

思い込みや自分にかけた催眠から解放されること、これが自由になる道です。 逆に、自分に本心ではない強制的な暗示をかけることは、不自由を増すだけです。

前者のほうが困難であったりしますけれど。

さて、その気づきは心の中の出来事なので、明確にどうすればよいかということは言えませんが、 敢えて、どうしても第四の心理機能を働かせなければならない切迫した状況に身を置いてみることが良いかもしれません。

ぎこちなくても良いのです。どうしても逃げたくなったときは、逃げてよいのです。 しかし、結局はやらねばならない、そんな状況に身を置けばいろいろと自分のことが分かります。

ショック療法のようなもので、あまりお勧めできませんけれど、 ただ、いつまでも自分の短所を誰かに肩代わりしてもらっていたり、 そのことにすら気がつく必要のない環境に身を置いていると、その気づきが起こることはないでしょう。

職業選択の指針、キャリアの方針においては、結局のところ、 自分が働かせている心理機能は何なのか、 どの心理機能まで自由に働かせる段階にあるのか、 しっかりと、客観的に把握することからはじめましょう。

※当サイト管理人より:各タイプの職業適性においてはタイプ別解説の末尾に転機しています。




 

残りの4つの心理機能は何処に? Shadow Process

それぞれのタイプは、4つの心理機能を意識して利用し、その優位性、分化発達の度合いから、 順に、第一、第二、第三、第四の心理機能とする、ということは、既に記述しました。

では、8つの心理機能のうち、残りの4つの心理機能は、どのように利用されるのか ? という疑問が残ります。

例えば、INTPならば、

第一 内向的思考 Ti
第二 外向的直観 Ne
第三 内向的感覚 Si
第四 外向的感情 Fe

ですから、残りの外向的思考 Te, 内向的直観 Ni, 外向的感覚 Se, 内向的感情 Fi は何処へ行ったのかということが 疑問になるわけです。

残りの4つの機能は、あまり意図して利用されることがなく、 そのタイプを強く特徴づけることはないので、語られることは少ないようです。

また、あまり意図して利用されることがないことから、第一から第四の心理機能に比べて 研究対象にしづらいものでもあるので、そういったことに関する知識は比較的少ないのです。

しかし、相互理解や発達のことを考えるならば、 自分の内で働く残りの4つの心理機能について考える必要が出てきます。

それらは、影のプロセス (shadow process) として働いています。

普段は意識されることは、ないのですが、特別な状況においては前面に現れてきます。 これらの心理機能は、使い慣れておらず、前面に出さずを得ない状況においては、 ネガティブな作用を及ぼすことが多いと言われています。

しかし、各心理機能の特徴を知り、その良さを受け入れて利用しようとすれば、 非常にポジティブな作用をもたらします。

そして、残りの4つの心理機能も、第五、第六、第七、第八と続けて並べてしまう流儀があるようです。

鏡像関係にあるタイプの心理機能の並びを第五から第八まで続けます。

これに対しては、いろいろと考え方の違いや妥当性についての疑問があるのかもしれません。

しかし、このようなことが提案されていて議論されているよ、という意味で、ここに載せておきます。

タイプ 1 2 3 4 5 6 7 8
ENFJ Fe Ni Se Ti Fi Ne Si Te
ENFP Ne Fi Te Si Ni Fe Ti Se
ENTJ Te Ni Se Fi Ti Ne Si Fe
ENTP Ne Ti Fe Si Ni Te Fi Se
ESFJ Fe Si Ne Ti Fi Se Ni Te
ESFP Se Fi Te Ni Si Fe Ti Ne
ESTJ Te Si Ne Fi Ti Se Ni Fe
ESTP Se Ti Fe Ni Si Te Fi Ne
INFP Fi Ne Si Te Fe Ni Se Ti
INFJ Ni Fe Ti Se Ne Fi Te Si
INTP Ti Ne Si Fe Te Ni Se Fi
INTJ Ni Te Fi Se Ne Ti Fe Si
ISFP Fi Se Ni Te Fe Si Ne Ti
ISFJ Si Fe Ti Ne Se Fi Te Ni
ISTP Ti Se Ni Fe Te Si Ne Fi
ISTJ Si Te Fi Ne Se Ti Fe Ni
このように並べると、第一から第八の心理機能まで順に発達してゆくというふうに誤解されそうですが、 そのような意図はないようです。

第一と第二の心理機能が充分に発達すれば、第五と第六の心理機能を訓練して利用することは良いことです。 それには、第三や第四の心理機能が発達するのを待つ必要はありません。

確かに、それぞれのタイプは、第一と第二の心理機能をよく働かせますから、それらと内向性、外向性の点で逆である心理機能には惹かれるところはあるでしょう。しかし、第三、第四の心理機能はどちらかというと脇に追いやりがちで、分化発達の程度は低めなので、さらに逆方向を向いた心理機能を第七、第八と順番に並べることが妥当なのかどうかは分かりません。しかし、第五から第八までこんなふうに言われています。

第五の心理機能 内向、外向の点で第一の心理機能と反対の心理機能

感覚、直観、感情、思考のいずれの点では共通しているので、魅力を感じる心理機能です。 しかし、内向、外向の点で逆向きなので、反発しがちでもある心理機能です。

それゆえに、第一の心理機能との間で絶え間なく魅了と反発の綱引きが起こる心理機能です。

実際は、第一の心理機能をより良く利用するために、とても有意義な心理機能です。 第一の心理機能の影にあり、二つで立体感を持ち得るものです。

第一の心理機能に集中して利用し過ぎることによって均衡点に来たときや、混迷の度合いを増したときに、 この心理機能を使うことで打開策が見出され次のステップへと動き出すことができます。

さらには、第一の心理機能によって導かれることを上手く利用するためにも必要なものです。 まさに、shadow process であるだけに、第一の心理機能に対して陰影を与え、奥深く味わいを出す働きをするものなのです。

内向性、外向性が極まったときに、反転してここへ至るイメージです。

意識して利用すれば、この心理機能の働きを促進させることができるでしょう。 それでも、第五の心理機能であるだけに、利用する範囲は限られ、相当のエネルギーを要することにはなります。

第六の心理機能 批判する親の役割

これは、第二の心理機能と内向性、外向性の点で逆を向いている心理機能です。 それゆえに、惹かれるところもあり、反発するところもあります。

これにも、綱引きが起こるかもしれません。 しかし、第五の心理機能の時ほどその綱引きが意識されることは少ないでしょう。

第二の心理機能の弱点を指摘する役割があります。 これによって、行き過ぎて不適切な第二の心理機能の働きの士気を挫き、制止することになるでしょう。 また、他の人がこの機能を働かせることによって、そう感じることもあるでしょう。

ストレスがかかっているときや、危機的な状況にあるときなどに、突発的に前面に出て利用されることがあります。

気になり始めると、狭い範囲でひたすらに継続して利用されます。 だだ、この心理機能の良さを受け入れていない場合は、良くない影響が出てきます。 なので、心理機能の知識を身につけ、その良さを知って受け入れることが大切です。

第六の心理機能もまた、意識して利用し発達させることは比較的容易にできます。 これは、第二の心理機能を使い慣れているところによるものが大きいでしょう。

第六の心理機能の長所を受け入れ、その良い面を自分が発揮できることを発見できれば、 素晴らしい体験と、深遠な叡智に辿り着くことができるでしょう。

第七の心理機能 思い違いをさせる役割

何かをするとき、何かに注意を払うとき、あるものが重要であると自分自身をだましてしまう効果があります。

この心理機能を利用しているときでも、その働きを信用し注意を払う価値があるようにはあまり思われないでしょう。 それゆえに、知覚や判断の際には、どこかしら間違えが入ることになります。

これはまだ、本当に悪なるものではありません。

無意識のいたずら好きな心理機能で、 秩序ある状態から無秩序な状態へと崩壊をもたらします。 それが、吉と出るか凶と出るかというと、あまり期待はできないようです。

とはいうものの、やはり、この心理機能の良い点を認め受け入れるならば、自分自身を笑い飛ばし、不安を和らげ、 リフレッシュすることができるのだとか。

第八の心理機能 鬼神 悪魔 守護神 飛躍による変化を遂げるの役割

大抵の場合、否定的な影響力を持ちます。

この心理機能が働くとき、自分に対しても、 他人に対しても破壊的な効果を持つようです。

これらの心理機能の働きにより、破滅的なことを正しいと信じこみ独裁的に押し付けようとします。 そして、後々に後悔することになります。

この心理機能を働かせることには、ほとんど馴染んでいませんが、突然に利用したくなり、 知らず知らずのうちに自分自身に対してこれを課すことになります。

何かから抜け出すとき、自分自身の特徴を裏切ることで 次のステップへ進むことができることがあります。 そんなことのために、この世界には、そっと、悪魔が用意されているのです。

この悪魔のような働きをする心理機能を受け入れることができれば、 良い意味で大きな変化をもたらすことになります。 多くのものを犠牲にし、それによって嘆き悲しみ、辛酸を舐めながらも、 それを越えて、新しい段階へと進むことによって、創造的で幸福な人生を歩むことになります。

第一から第八までの心理機能の原型 アーキタイプ

Myers Briggs らは、各タイプについての第一から第四までの心理機能の並びだけを考えていましたが、 John Beebe や Linda Berens は、加えて第五から第八までの並びを考えました。

その際に、第一から第八まで、こんなアーキタイプ、もしくは役割を当てはめています。

John Beebe の場合

第一 ヒーロー or ヒロイン Hero/Heroine
第二 良い親 Good Parent
第三 子ども 少女 or 少年 Puer/Puella
第四 アニマ or アニムス Anima/Animus
第五 反対の人格 Opposing Personality
第六 賢老 魔女 Senex/Witch
第七 詐欺師 トリックスター Trickster
第八 ダイモン 悪霊 女神 Daemon

Linda Berens の場合

第一 主導 優勢 Leading/Dominant
第二 支援 過保護 Supporting/Overprotecting
第三 救助 気晴らし 安堵 Relief/Unsetting
第四 切望 熱望 投影 Aspirational/Projective
第五 反対 対立 バックアップ 支援 Opposing/Backup
第六 批判 発見 Critical/Discovery
第七 だまし 喜劇 Deceiving/Comedic
第八 悪魔 変化させるもの Devillish/Transformative
心理機能の知識を用いて人格の発達を促す

どの心理機能も意識すれば利用できるものです。

確かに、心理機能の話しを知らなければ何をどう訓練すればよいのかもしらないまま無理をしてしまうことになるかもしれません。 そして、普段は意識されない心理機能の頼ろうとして良くない結果が起こることもあるでしょう。 しかし、私たちは実際にここで知ることができているのですから、対策はあるはずです。

そして、技を磨くことで、人間関係や仕事でうまくやることができ、 深い理解に到達し、大きな影響力を持つことができるようになるのです。

性格分類はたった16種類ですが、同じタイプの人でも、 その発達の程度や周囲からの影響、生きてきた中での経験で かなりの違いがあります。

今回は、意識して用いられることがほとんどない第五から第八までの心理機能についてお話しました。 これらの心理機能は、無意識のうちに働いていますが、特にそれらが意識されるのは、特別な状況のときかこれらの 心理機能を意識して利用している他のタイプの人と触れ合ったときになるでしょう。

意識して利用する第一から第四の心理機能が主に性格の特徴を決めているとは言え、 第五から第八までの心理機能もその人の人格や人生に影響してくるようです。

第五から第八までの心理機能については、こういった話しを知らなければ、 意図せず否定的に反応してしまいがちで、良くない効果をもたらすことになりますが、 それらの良さを受け入れることで、陰影を付与することができ、有効に利用することができ、 奥深く味わいのある性格特徴を獲得することができるようです。

技能は訓練によって磨くことができます。 特に、第五と第六の心理機能は、第一と第二の心理機能を有効に働かすためにも有意義なことです。 また、良さを受け入れることができて、知的な楽しみも持てるのではないかと思います。

次回は、各々の心理機能をいかにして磨くかということに焦点を絞ってお話できればと思います。

Shadow Process と心理機能の訓練法
残りの4つの心理機能は何処に?

(ログ消失)
内向的直観(Ni)を上手に活用するためには

外向的直観(Ne)を上手に活用するためには

内向的感覚(Si)を上手に活用するためには

外向的感覚(Se)を上手に活用するためには

外向的感情(Fe)を上手に活用するためには

内向的感情(Fi)を上手に活用するためには

外向的思考(Te)を上手に活用するためには

内向的思考(Ti)を上手に活用するためには




 

簡単にはタイプを見分けられない理由

何故、思考タイプと感情タイプは区別しにくいのか ?

もし、このタイプ論を少しご存じの方なら、思考タイプと感情タイプがあって、 思考タイプ(Tタイプ)は理論重視、感情タイプ(Fタイプ)は人間重視であると思っているかもしれません。

もしかしたら、

「 Tタイプは、原理や法則、効率性を重視することに偏るため、他者に厳格な印象を与える。」

「 Fタイプは、人の心や人間関係を重視することに偏るため、他者に優しい印象を与える。」

と一般的に思われているかもしれません。

しかし、実際に、TタイプとFタイプを見分けてみようとすると以外に難しいことがあります。 本当のところを知るには、もう少し深い理解が必要です。

実際には、全てのタイプは、思考と感情の両方の判断心理機能を持ちあわせています。 それらは、以下のような対として利用されています。

そして、 思考判断の心理機能を優先させることが多い方がTタイプ、
感情判断の心理機能を優先させることが多い方がFタイプ
となります。

なので、Tタイプが感情の心理機能を働かせることもある、
Fタイプが思考の心理機能を働かせることもあるということです。
場合によっては、理論的で厳格な F タイプ、優しく面倒見の良い T タイプといった 姿も見られるわけです。

でも、それは一時的なことではないか ? だから、見分けがつきにくいという理由にはならない、 と仰るかもしれません。そのとおりです。

実際に、T タイプを意外に簡単に見分けられるのは、 外向的思考が優勢のESTJ, ENTJです。 彼らは、陽気で気さく、頑張っている人をさらに激励する人たちです。 しかし、否定的な感情や甘えには厳しい面がすぐに見て取れるでしょう。

同様に、 外向的感情が優勢のESFJ, ENFJは、 自分の意見をきっぱり述べ、周囲に規律を求める面があるのですが、 共感を分かりやすく表に出し、他者に配慮する様子がすぐに見て取れます。

Eタイプの中で、 T タイプなのか、F タイプなのか分かりにくいのは、 EPタイプ です。 なぜなら、思考と感情の心理機能がバランスをとって働くような構成になっているからです。 (下図)

このようなタイプの人生において、 第三の心理機能は、 第二の心理機能と同じくらい重要な意味を持ちます。 なので、Tタイプだからどうの、Fタイプだからどうの、 という典型的な見方がなかなかできなくなります。

さらに、見分けがつきにくくなっている要因は、 私たちは、外に現れたものを見て判断するということにあります。 残念ながら、内向の心理機能の働きそのものは内にしまわれることが多く、 なかなか捉えることができません。 それゆえに、外から見て、タイプを判断する材料となりづらいのです。

そして、彼らが社交的に振舞っているときは、第三の心理機能の働きを目の当たりにすることはよくあることです。

ESFPとENFPは、 たまに外向的思考の働きによって、 内にあるものを表に出します。それゆえに、周りの人は、Tタイプなのではないかと思うかもしれません。

ESTPとENTPは、 たまに外向的感情の働きによって、 内にあるものを表に出します。それゆえに、周りの人は、Fタイプなのではないかと思うかもしれません。

内向タイプは、もっと分かりづらいものです。 一人でいる時間を大切にしますし、 内にあるものを表に出す機会が外向タイプと比べて少ないことから、 判断材料が乏しくなるからです。

IJタイプは、 思考と感情の心理機能がバランスを取って働くような構成になっています。

このようなタイプの人生において、 第三の心理機能は、第二の心理機能と同じくらい重要な意味を持ちます。 なので、Tタイプだからどうの、Fタイプだからどうの、 という典型的な見方がなかなかできなくなります。

彼らは、一人でいる時間に、内向的な心理機能である第一と第三の心理機能を行ったり来たりします。 それゆえに、第三の心理機能は意思決定に大きく寄与することになります。

冷静で理論的なISFJ, INFJという言い方は全くおかしいことではありません。

内なる情熱があり、親密な人間関係を大切にするISTJ, INTJという言い方も また全くおかしいことではありません。

さらにIPタイプについてですが、 彼らは、人と接するとき、自分の内にあるものを第二、もしくは第四の心理機能の様式で表に出します。 あまり自分のことを表現しないために、 第一、第二、第三、ときて、第四となったところで表に出たものを他者が受け取るということがよく起こります。

そのため、ISTP, INTPが、にこにこして愛想がよかったり、 ひどく悲嘆にくれているのを目の当たりにすることがあります。

同じように、ISFP, INFPが、やけに勇敢であったり、 率直な物言いをする姿を目の当たりにすることがあります。

このように、 Fタイプ 即 情に脆い、 Tタイプ 即 厳格な印象、 というイメージだけで見分けようと思っても、 長いことつきあっていないとわからないことの方が多いものです。

8つの心理機能と、タイプ分類の仕組みを知れば、もっと容易に判断することができます。

外向的思考(Te)タイプの根底には、
内向的感情(Fi)の働きがあります。

内向的感情(Fi)タイプの根底には、
外向的思考(Te)の働きがあります。

外向的感情(Fe)タイプの根底には、
内向的思考(Ti)の働きがあります。

内向的思考(Ti)タイプの根底には、
外向的感情(Fe)の働きがあります。

SタイプとNタイプを見分けるのが難しい理由

SタイプとNタイプを見分けるのが難しい理由(ログ消失)

PタイプとJタイプを見分けるのが難しい理由 (ログ消失)

優勢心理機能と劣勢心理機能の綱引き
優勢-劣勢ループによって区別が難しくなるタイプたち

優勢心理機能と劣勢心理機能の綱引き 優勢-劣勢 ループ

第一の心理機能(優勢心理機能)と第四の心理機能(劣勢心理機能)は一組になって働きます。

劣勢心理機能は働かないのではなく、強く働いたり、全く無視されてしまったりと、 繊細な取り扱いが困難なのであり、それゆえに、タイプを強く特徴づけるものです。

少々、おさらいをしましょう。

優勢心理機能は、そのタイプが最も難無く働かせることができる心理機能で、 分化発達の程度が進んでおり、認識や意思決定において主導権を持つものです。

一方、劣勢心理機能は、抑圧される傾向にあり、遅れて発達してくるものです。 そして、これを働かせることにはかなりのエネルギーを要します。

ということでしたね。

(おさらいはここでおしまい)

劣勢心理機能は、優勢心理機能に対して密かなる下支えとなっています。

また、第一から順に、第二、第三と来て、最終的に第四の心理機能に向かうことから、 そのタイプにとって、劣勢心理機能は、切望し惹かれるものでもあるのです。

ときたま、息抜きとしてこの劣勢の心理機能を用いることで、普段とは違った素晴らしい経験をすることができます。

例えば、INTJやINFJが、普段は高度に抽象的で理解困難なことに取り組んでいたとしても、 劣勢の心理機能を働かせるような息抜きをすることによって、リフレッシュすることができ、 それが元で本業も進むようになるというものです。

INTJ, INFJの劣勢心理機能は外向的感覚ですから、例えばスポーツを見たり参加したり、もしくは 外食で美味しいものを食べたり、旅行して珍しい風景を眺めたりすることです。

しかし、劣勢の心理機能は、良くない影響をもたらすことも多いようです。 優勢の心理機能の影に追いやられて、無視されてしまうと、その反発が不健全な形で表に出てくるようになるのです。

これによって、身体や精神をあまやかしたり、逆に不健全なまでに禁欲的になったり、と極端な行動で 自分や他人を傷めつけてしまうことになります。

優勢心理機能と劣勢心理機能の統合を果たすには、いきなり劣勢の心理機能に固執するよりは、 第一から順に用いて、第四を利用するようにする流れを作ったほうが良いということでした。

しかし、優勢心理機能が強く働けば働くほど、それに引っ張られるように、 もしくはそれとバランスを取るようにして、劣勢心理機能が意識上に登るようになります。

これらふたつの心理機能は、相反する性質があるので、両方同時に満足させることが難しいものです。 なので、ときには極端にどちらかに偏った行動を取ってしまうことも起こります。

ときおり、劣勢の心理機能のほうが突出して利用されることが起こります。

例えば、INTPが人とのつながりを突発的に求めて、今までの理論的な考察を台無しにしてしまったり、 INFPが極端に合理的な正論を基にした言動で、倫理観や他者に対する配慮を押しやってしまったり、 などといったことが起こるのです。

INTPが、EFJのような行動を取ったり、INFPがETJのような行動を取ったりすることがあります。

そうまでいかなくでも、INTPの劣勢心理機能である外向的感情が下支えもしくは目標地点となっていることから、 優勢心理機能を用いて、人間関係を理論的に捉えることにエネルギーを注ぐことがあります。

INFPがMBTIに興味を持つのは、用いている心理機能を見れば素直に受け入れることができます。 他のサイトの統計などを見ていると、数の上でINFPに続くのがINTPのようです。 INTPのMBTI研究者さんもそれなりに見受けられます。

一方、INFPが科学技術やプログラミングなど、 直接は人間に関わらないことにその直観と知恵と合理的判断を費やす人たちもそれなりにいるようです。 そんなINFPたちも、その仕事の意義や影響力のことはしっかりと認識したうえで情熱をもってやっているのでしょう。

さて、そうやって、優勢と劣勢の心理機能は、 徐々に統合されるような形で意識されるようになってゆきます。

そうなると、用いているペアの区別が困難になることがあります。

例えば、Si優勢のタイプが、過去の記憶に対して、劣勢心理機能であるNeによって 自己の内で本質を見抜くような意味付けと抽象化を行った場合、発散しないという特徴を持ちながら、 五感を超えた認識に至るわけです。 そうなると、Niが働いた結果と区別することが困難です。

もうひとつ、例えば、Fi優勢のタイプが、 内面における善悪の価値判断に対して合理的で分かりやすい裏付けと秩序を与えた場合、 単にプラグマティックな発想で終わることなく理論的に考えた認識に至るわけです。 そうなると、Tiを使った結果と区別することが困難になります。

特に、充分な知識と識別力がない場合は間違ったタイプをそれだと思い込んでしまうことがあります。

こういった理由から、以下のタイプどうしは区別しにくいことがあります。

INFJだと思っていたら、実はISFJだった。なんてこともあるかもしれませんね。

実際には、心理機能やペアの話しをしっかりと理解すれば、区別は出来るはずです。

タイプに優劣はありません。ぜひとも、自分にしっくりくるタイプをじっくりと当ててみて下さい。




 

人格の発達

真逆との統合プロセス

心理機能の順序による発達の説明

このタイプ論は、性格分類をして納得するばかりではなく、 これを基にして人の成長、発達について考えることで有益な情報が得られます。

そのためには、 自分の中に潜んでいる真逆の性質に目を向ける必要があります。 比喩的に言えば、ESTPの中には不器用なINFJがいて、 INFJの中には不器用なESTPがいるのです。

そして、抑圧した真逆の性質に少しずつ光を当ててゆくことこそ、 発達には不可欠なことです。

私自身、真逆のタイプと7年間、 顔を付きあわせて生きてきましたが、 正直言って長いこと苦痛でしたし、 表立って格闘することも何度かありました。 しかし、ようやく相手の良さがだんだんと分かり始め、 今でも重要な協力関係にあります。

もともと、このタイプ論は相互理解を主な目的にして作られたものです。

B. Myers 氏の論文には、

Gifts Differing

と常に書いてあります。

この Differing を理解するには相当の時間がかかるものですけれど。

人格の発達について、心理機能の順からおおよそ以下の図のように説明されます。

優勢心理機能 幼少期から継続。
世界の認識や価値観を形成する。 しかし、幼少期のことなので、誤認や判断力の乏しさ、 もしくは柔軟性の乏しさを残すことになる。

補助心理機能 小学校高学年から徐々にその長所が出始める。
幼少期に形成した認識や価値観に修正が加えられる。 優勢心理機能と補助心理機能がバランスをとって働くことで、うまくやってゆけるようになる。 そして、それぞれのタイプの特徴が明確になって来て、長所を発揮できるようになる。

代替心理機能 中学生高校生あたりからその良さが分かり始める。
補助心理機能がうまく機能しない場合、この心理機能に頼ることで、優勢心理機能を補助する。 代替心理機能と補助心理機能がバランスをとって働くようになるのは、30代半ばあたり。

劣勢心理機能 中年期以降にまともに利用できるかもしれない。
切望心理機能とも。 抑圧している心理機能で、意識的に利用する心理機能の中で最も未分化。 この働きに頼らなければいけないときは、相当のエネルギーを要する。 若い頃から利用可能だが、どこかぎこちない。 固執するか、完全に拒否するか。 立ち向かえば、影に押しやったこの心理機能にも少しずつ光が当たるようになる。 歳を重ねるほどに、分化してゆき、より繊細な扱いが可能となる。

発達のためにも他者の存在は有り難い

私たちは、周囲の人々に助けられながら生きています。 それは、目に見えるものもあれば、気がついていないこともあります。

私たちは、他者の態度に触れることでいろいろなことに気がつきます。 他者の良さを認識し、自分の成長につなげることはとても有益です。

これを、心理機能の構成から捉え直してみると分かることが多いはずです。

第一の心理機能と第二の心理機能がそれぞれのタイプの特徴を決めます。 それらを難無く自然と働かせることができ、長所として活用可能なものです。

しかし、その影で抑えてしまっている心理機能があります。 状況によっては、そちらの方の働きに頼らなければなりません。

とはいうものの、役割分担で成り立っているのがこの世界です。

自分が得意とするものを提供して、代価を頂くという形で、持ちつ持たれつなんとかやってゆくことができます。

心理機能は、逆の性質を持ったものがペアとして利用されます。

 

長所を抑えて、短所を伸ばそうとするよりも、長所を伸ばすことで、自然と短所も利用されることになります。

そんなときには、類似の特徴を持ったタイプどうしでコミュニケーションを取ることで、 お互いに気がつくことをスムーズに共有し合い成長することができます。

第一、第二、と順に発達してゆくと、やがて、第三、さらには第四の心理機能の働きにも 気がつくようになってきます。

そんなときには、第三、第四の心理機能を優勢とする別のタイプとのふれあいが大きな気づきを与えてくれます。

逆に、こちらから、異なるタイプの相手に与える影響というのも大きいものです。 自分の態度が、知らず知らずのうちに相手の成長につながっているかもしれません。

成長すればするほど、技術を磨き、よりよい仕事ができるようになるでしょう。 心理機能の発達の観点から見ても、他者とのふれあいはとても大切なことです。

もちろん、一人になって考える時間をとることもまた大切なことです。 心理機能の観点から見れば、外向タイプであろうと、内向タイプであろうと、 外向性、内向性の両者の特徴を兼ね備えているからです。

なので、余計なエネルギーを発散させることを避け、内向的になることも良いことなのです。 むしろ、一人になれないというのは、少々問題があるかもしれません。

良い仕事をするためにも、 色々な特徴を持った人たちの考え方や態度を見て、多くを学び自分の成長につなげてゆきたいものですね。

 

弱い者をいじめたくなる心について

可愛いという気持ちが苛めたくなる気持ちに変わるとき

ある日、夢の中で私は可愛い動物を苛めたくなる気持ちを追体験した。

こういった気持ちは、過去に何度か私自身の内に抱いたもので、長らく忘れていたものである。

そういった気持ちが湧いたことのある人間は私だけではないのだろうと思う。 今まで出会ってきた人の中にも垣間見えるものである。

子供のときに動植物をいじめたり、殺したり、解体したりして遊んだ人は多いのではないだろうか?

過ぎた行為がニュースとなって、新聞やテレビ、インターネット上を駆け巡る。 つまり、動物虐待、家庭内暴力、殺人、など様々な形の暴力である。

人間と世界の発達について考えているので、 現代においても未解決である暴力の問題には興味を持っているのである。 この考察は、その布石である。

私には、妹も弟もいて、とても可愛がっていた。 そして、楽しく一緒に遊んでたのだった。 それは子供特有の自然な態度であった。

しかし、ときどきいじめた記憶が微かにある。

楽しむというのことが共にスリルを味わうことであるとすると、 どこまでスリルを与えることで楽しんでくれて、 どの時点で困らせることになるのかいろいろ 試したくなるものなのかもしれない。

例えば、脇腹をくすぐることである。

例えば、怖い話をすることである。

そのようにして、色々試すことで他者の反応と自分の反応を認識しながら価値観を形成していた。

だから、意識して相手が望むことをしてあげようとか、好きなことをしているところに寄り添おうとか、 手を差し伸べようとかいったことを意識的に制御してできるようになるのはずっと後のことだった。 中学か高校、それ以上のことである。

幸いにも、他人の喜びが 自分の喜びになり得ることを強く認識する瞬間を経験できたのはそのころである。

きっと、子供の頃、兄弟姉妹と喧嘩したことのある人間は多いと思う。

一人暮らしをするようになってから、アパートの近くで野良猫が子猫を2匹産んで授乳しているのを見た。 どうやら、ここらへんを住処としているらしかった。

あまりにも可愛いので、私は野良猫に魚肉ソーセージを投げてみた。

それ以来、猫にソーセージを投げるのが日課となった。

やがて、三毛猫3匹(母1,子2)、黒猫4匹(母1,子3)が庭に来るようになって、私はよく夜の集会に参加した。

夜の子猫はとても元気で、じゃれあっているというよりは、格闘しているようにも見えた。 きっと、そうやって許される力の程度や限界を学ぶのだろう。 その様子は、昔の私と妹弟や、最近、職場の女性が連れてきた子供たちの姿と重なった。

一匹の母三毛猫が、とても俊敏で警戒心が強いながらも、 最も餌を欲しがっていることが段々癪に障るようになってきた。 これぞ、可愛さ余って憎さ百倍というやつである。

そして、ちょっといじめてみたのだった。

いじめている間は、怖がっている様子や、困っている様子を見たいという歪んだ好奇心があったと思う。

とはいうものの、あまりにもその猫が困惑し取り乱している様子を見て、 良心の呵責を感じ、いじめることがなくなった。

人間は、他者に対して、処罰や報復を与えようとする気持ちに囚われることがある。 自分は、他者よりも優れており、それゆえに非難する力があると思われるのだ。

そして、自分の報復や非難を受けた相手が苦痛を感じている姿を見て、 邪悪な喜びを感じると同時に、醜く顔が歪んだ笑みを浮かべるのである。

弱いものをいじめる心理が自分の内にあることを否定する人は多いだろう。 なぜなら、そのような気持ちが沸き起こることはめったにないからだ。
なぜ、人には弱いものをいじめて喜ぶ心があるのだろうかと考えてみよう。 ここでは、生物の行動や適応、進化の過程に起源を求めながら推測する。 理由は、人間は動物とどれくらい同じで、 どれくらい違っており、何処へ向かおうとしているのか考えているからである。 これらの推測は、証明しづらいものである。 しかし、書くのである。

説1 捕食の本能

生物は、捕らえ食べ捕らえられ食べられるといった食物連鎖の中にいる。

食べることは快である。 空腹を満たすことは快である。

さて、動物たちは、何を捕まえて食べているだろうか?

草食動物は、もちろん植物を食べる。

雑食、肉食動物は、他の動物の肉を食べる。 一匹で捕食するときは、自分より弱めの動物を捕まえて食べる。

食べる時は、捉えた動物の身体を解体する。 手足や顎を使って、お腹を引き裂く。 新鮮な肉や内臓が美味しいのである。

人間は、豚やイノシシと同じ雑食であるから、肉や魚を食べることは自然である。 これを避ける者は、精神や肉体の健康上好ましくない影響が出る。 とくに、身体が成熟する前はそうである。

肉食によって生物は個体を維持し、肉食によって生物の身体と意識は進化してきた。

肉食は自然に則っている。

肉食は、動物の自由を奪い苦しめるものであるから 悪であると主張する者たちがいる。 この主張はもっともである。 だからといって、肉食を止めることは自然なことではないだろう。

動物の自由を奪うことなく、 苦しめることなく肉食が可能となる技術は開発されつつある。 所望の動物細胞、動物臓器の人工培養である。 これがあたりまえのように利用されるようになるのは、思いの外近いようだ。

人間は雑食であって、野菜を多めに食べたほうが良いという昔からの真っ当な主張はお忘れなく。 結局、バランスが重要なのである。

話が逸れてしまったので、戻さなければならない。 なぜ、弱いものを苛めたくなるのかについて。

第一の説は、弱いものを捕らえ殺すことと、 生物としての基本的な快、 すなわち食べることが近接していることである。 そういった、感覚や認識、思考、 感情が雑食である私たち動物としての人間に受け継がれ 根付いているとしてもおかしくはない。

狩猟民族だった二、三千年前と現代人との間にどれほどの差があるだろうか。

古代の厳しい自然環境と隣合わせの生活では、闘争本能が不可欠であった。 それは、自己と愛する他者を守るための闘争本能である。 しかし、それは同時に粗暴さと残虐さである。

一方、現代人は動物を捕食する能力を訓練しない。 大抵の人は自分でやる必要がないからだ。 また、厳しい自然環境を耐え乗り越える闘争本能もまた弱まってしまっただろう。

私たちは、知恵と協力によって、安全な社会システムを構築し、その中に生きている。

だからといって、闘争本能がすぐに失われるのかというとそうではない。
闘争本能が必要なくなったのかといえばそうではない。

闘争本能は、相変わらず個体と周囲の人々、ひいては民族や種を守るために不可欠である。 そして、個人の意識や社会システムの発達に欠かすことができない。

捕食の本能や闘争本能は、大抵の生物では生存と個体維持に必要な場合に発現するが、 人間の場合は、他の生物よりも自由な精神活動のせいで、幅広く過つ。

説 2 順位づけの本能

同じ種の動物の個体群の中で、順位づけが行われるケースが見られる。

ニワトリのつつき行為は、その良い例である。

上位のニワトリは下位のニワトリを多くつつく。

下位のニワトリは上位のニワトリをつつくことはあってもその回数は少ない。

そうやって、個体どうしの順位をいつでも明確にしておくことによって、 餌の取り合いなど、無益な争いを避けることができるのだそうだ。

ニワトリの集団を作ると始めはあちこちでこのような喧嘩が起こるが、 やがて順位が明確になってゆくと喧嘩はなくなり、その順位は一定期間維持される。

順位づけの行動は、犬や猿など他の動物にも見られる。

順位づけが秩序と平和を生み出す効果があるとするならば、それは多くの進化した生物種に根付くことになる。 そして、個体はより高い順位にある方が、多くの餌と安全な縄張りと健康で強い配偶者を得ることができる。

無意識のレベルで人間がこのような順位制の行動様式に影響されているならば、 他者を攻撃し貶めることによって自分の方が優れていることを証明することは快楽と安心につながる。

説 3 生殖本能

哺乳類のオスとメスについて考える。

一般的には、オスはメスよりも力が強く、また身体の構造上、オスは攻める側で、メスは受ける側である。

オスの生殖本能と攻撃性はかなり近接している。

オスは自分より力の弱いであろうメスを取り押さえ内部までペニスで貫くことが快楽となる。

その快楽はあまりにも強いので、人間であっても相手の意思を無視した強姦がよく起こっている。

まとめ

弱いものをいじめたくなる心理の起源を生物の行動の中に見出そうとした。

ここでは、弱い者を服従させることと快楽もしくは安心が結びついている3つの例を挙げた。 捕食。個体集団における順位制。オスの生殖本能。

人間が動物の一種である限り、捕食本能と生殖本能をなくすことはない。 人間が社会的な存在である限り、順位制をなくすこともできないだろう。

ここで発想を転換してみる。

人間を含めた動物には攻撃性や闘争本能があって、 それらは、自己と愛する者たちを守るためのものであり、また環境に適応するためのものである。

しかし、攻撃性や闘争本能を用いる生物の行動の中には、 自分よりも弱いものを服従させるものがある、と考えるべきであろう。

発達課題の成功時と失敗時における心理機能別反応

発達課題の成功時と失敗時における心理的反応

私たちは、生まれてから死ぬまで、身体的な成長と変化、そして、精神的な発達が続きます。

心について考えている以上、発達について考えようとするのは当然のことと言えます。 とはいうものの、「発達」が含む事柄はあまりにも多様で捉えがたいように思えます。

MBTIでは、タイプに優劣はないとしています。 しかし、個々の人間で賢さや理解力、生きる力は異なります。 同じINTJでも、賢いINTJもいれば、賢さを感じさせないINTJもいるわけです。 そして、それぞれの人が直面している発達課題と方針を明らかにすることができれば面白いのです。

確かに、心理学における発達理論が幾つかあるので、参考になります。 しかし、MBTIとのつながりは明確ではないですし、物足りない気もします。 何年かかるか分かりませんが、少しずつ明らかにしてゆくしかないようです。

ここでは、その取っ掛かりとして、 発達課題をクリアできているときと失敗しているときの 心理機能別に反応を考えてみました。

 失敗   成功
 Se  破壊 享楽 無謀 無思慮
身体を傷つける 攻撃
 建設 創作 実現
今を感じ生きる
防衛 行動力 観察力
創造的破壊 現状を打破する
 Si  意固地 執着 過去にこだわる
融通が利かない 先入観
 塵も積もれば山となる
堅実 記憶力 経験
安定 基礎 健康管理
Ne  妄想 おふざけ 非現実
不注意
 臨機応変 知的自由 機転
創造 刷新
 Ni  誇大妄想 非現実
閉鎖的アイデア
 統合による新展開
普遍的ビジョン
 Te  加虐 盲目的権威主義
早とちり 破壊的批判
勝利 克服 実用 合目的 達成
秩序 安全 建設的批判
正義
 Ti  利己 疎外 冷淡
統合なき分解
 理論 知識 効率 利益
無矛盾 問題解決 公平
 Fe  つくりものの感情 仮面 煽動
雰囲気に呑まれる 排除
自己顕示 嘘 他者を操作
閉鎖的絆 疎外感
 協力 絆 共感 倫理 愛情
社会性 尊敬 畏敬 芸術表現
礼儀 励まし 平和
 Fi  自己吸収 甘え 失望
自分の感情に呑まれる
冷淡 悲嘆 孤独
人間関係を断ち切る
 愛情 倫理 共感 忠誠 希望
擁護 決心 情熱 喜び 尊厳
感動 美的センス

私たちの人生は、日常の安定を保ちながらも、変化と挑戦の連続です。

何事においても段階を追ってより高度な技術と知識、 感性を身につけ良い仕事が出来るようになり、豊かな精神生活を獲得してゆきます。

私たちには、自分と周囲の人々、そして世界と宇宙のあらゆる存在に対してさえ、 自由と調和、平和のうちに発展・展開することを望む精神が備わっています。 (このことは、多くの人たちにはまだ秘密ですよ!)

しかし、一方で、進歩に不可欠な挑戦は必ずしも成功するとは限りません。 そして、失敗したときには必ずと言ってよいほど、 不和、傲慢、恨み、欺瞞、幻滅、破壊的衝動、不安、 苦悩など否定的な心理的要因が自分と周囲の人々を苦しめることになります。

しかし、こういった否定的な事柄も、その人の人生の進歩には大きな意味があります。

「人は不幸になると弱いものをいじめる。だから、皆を幸福にするべきである。」 という主張があります。

この主張はもっとものように聞こえます。確かに、皆が物質的、経済的、 そして人間関係に恵まれ、そのような環境の中で自己を開花させる平和な社会は理想です。 さらに、人間だけでなく、動植物や生態系の中の非生物までもが調和を保ちながら、 それぞれの役割を担い、それぞれの段階から始めてより美しく、 よりたくましく成長、進化できることを目指してるのです。

しかし、再び何らかの要因で不幸に逆戻りしたら、 再び何らかの要因で築き上げた安全が崩れ去ったとしたら、 また弱いものをいじめるのではないでしょうか。 個人的にも社会的にも不協和が始まるのではないでしょうか。

何かの要因とは何か?

自然の猛威
地殻変動
環境変化
隕石の衝突
疫病の発生
資源枯渇
戦争
誰か一部の人たちの悪意
誰か一部の人たちの強欲
便利になりすぎたゆえの人間の弱体化
想定外のテクノロジー利用ミス

何度も、文明は滅び、その度に知識が失われました。 そして、原始的な生活から初めて高度な文明を築き上げてきたのです。

しかし、精神的な発達課題をきちんとクリアしていなかったために、 文明が立ち上がる度に、歴史は戦争と不協和に満ちることになりました。

このようなことを、宇宙に住まう人間たちは繰り返します。

本当に平和が永続する文明を築き上げる条件として、 その惑星の全ての人間が充分に精神的な進化を遂げている必要があります。 また、その目的に沿って、皆が教育を受ける必要があります。

ゆえに地球上に恒久平和が訪れるのはずっと後のことになりそうです。 それまでには、多くの不均衡と激動の時代を経ることになります。 また個々の人々も否定的なこと肯定的なこと様々なことを経験することになるでしょう。

これを嘆く必要はありません。 勇気をだして、人生を楽しんで下さい。 様々な経験を通して、皆に先んじて精神的な進化をしてゆきましょう。

長い年月を経て、人々の霊体は高度な秩序に組み込まれ、 物質意識はより明瞭に世界を捉えるようになります。 そして、生きている間にもだんだんと真実に気がつき始めるのです。

不幸を願う必要はありません。 あくまで自分と他者の幸福を望んで下さい。

しかし、不幸は試金石となります。

もし、あなたが不条理にも恵まれない状況にあってなお、 否定的な感情に完全に打ちのめされることなく、 闘い、自分にも他人にも優しく出来たのならば、 それこそが本当に精神の勝利と進歩を意味します。

発達課題の梯子を飛ばすことはできません。 クリアしていない課題は、必ずいつか直面して試行錯誤と苦闘の末、学ぶことになります。 もし、幸運に恵まれて、直面することを避けることができたとしても、それは一時的なことです。

そう考えると、人生の目的は単純に苦しみから逃げ抜け、楽をすることではないことが分かってきます。




2文字から分かること

SPタイプ 職人気質

ログ消失

SJタイプ 保護者気質

内向的感覚(Si)が強く、このタイプの人格形成に大きく寄与します。 日常は数多くの細々とした仕事を繰り返し行うことで、正常に維持することができます。 また、ちょっとした異変に早く気がつき対処することで大事に至らずに済みます。 そのためには、ことあるごとに適切な記憶を呼び覚まし、既に学んだ方法を適応させることが重要です。

このタイプは、記憶を想起する頻度が高く、かなり昔のこともあったままに思い出すことがあります。 既に確立された方法を信頼し、物事の対処に当たろうとします。

 

伝統的な方法や、既存のルールを順守し、私たちの日常を安定したものに守る職業を選ぶ人が多いでしょう。 このタイプ自身が安定した制度やその上に成り立つ組織を信頼しているのです。

一方、前例のない問題に直面した時は、気持ちを取り乱すかもしれません。 また、複雑な理論や、新たな可能性といったものを敬遠し、その具体的実用性が多くの検証を経て確かめられるまで 積極的に関わることは避けるでしょう。 そういったものをこのタイプに受け入れてもらいたい場合は、その有効性を明確に説明する必要性があります。

ESJタイプは発達すると、Siと逆の性質を持った外向的直観(Ne)が共同して働き、イノベーションや新たな出会いなどにも 興味を示します。そうして、Siの既存のものばかりに囚われて閉塞していた現状に風穴を開けることになるでしょう。

ISJタイプは、それよりもNeとのバランスを取ることが困難で極めて限定された範囲内でしかNeを働かすことはありません。 その分、集中して粘り強く仕事を継続し、発散することなく仕事を完遂させることに優れます。 ISJは細かなところまで気を配り、質の高い成果をアウトプットします。

NPタイプ 知的好奇心旺盛な人たち

ログ消失

NJタイプ 将来を見通して行動する人たち

ログ消失

EPタイプ とにかく先ずは手を出してみる人たち

極めて好奇心旺盛で、周囲を見渡しせわしなく動きまわります。 際限なく情報を集め、判断を保留にする傾向があります。 また、一度決まったことも、状況に応じて変更可能だと思っています。

第三の心理機能は、判断の心理機能でなので、これと共同して積極的に外部に働きかけます。 そのため、新しい経験、新しい出会いが次々に起こり、良いことも悪いことも起こります。 悪いことが起こった時には、持ち前の臨機応変な態度でなんとか切り抜けることでしょう。 よいことが起こった時には、そのチャンスを逃さずつかみ取ろうとすることでしょう。

 

外界との関係を積極的に結び能動的に働きかけることによって、多くを学び理解するタイプです。 この冒険心があまりにも強い反面、その行為における結果、すなわち将来に起こる危険に考えが至らないことがあります。 故に、他の人の助けを必要とする事態に陥ることがあるでしょう。 ですが、必ずこのタイプの周りには仲間がいるか、仲間に助力を求めるのに躊躇しないかのどちらかなので、 大事に至らずに済むことでしょう。

広範な分野での体験と知識を、他の人々にもたらすことができます。

IJタイプ 自分の中でイメージが完結してから行動する人たち

自分の頭の中に湧き上がるイメージに従い、 統一的で秩序立った理解をします。 一つのことに集中して仕事を成し遂げます。 その成果は、一貫しており極めて緻密で高度になることがあります。

一人で考える時間を大切にし、自分で結論まで至ろうとする傾向があるので、極めて独立したタイプです。 物静かで思慮深く無駄なおしゃべりはあまり好きではありません。 なので、他の人にはどんな人なのかわかりづらい所があります。 しかし、頭の中に浮かんだイメージが成熟すると、 そこから要請されることを実現しようと外界に対して能動的に働きかけようとします。

 

外界からの情報を取り入れることにかけては、他のタイプほど積極的ではありません。 ときに考えが偏狭になる場合があり、もっともらしく見えるが現実に即さない結論を出してしまうことがあるので、 現実を自分の目で確かめることを大切にしましょう。 反論する人と議論を重ねるのも有効です。 そうすることによって、秩序だった理解は洗練され、達成された成果は大きな影響力を持つようになります。




EJタイプ 人間集団の規律を作る人たち

ログ消失

IPタイプ 自己規律気質

内面における価値判断の基準構築にひたすらエネルギーを注ぎます。 しかし、それは他の人には見て取ることは難しいでしょう。

第二と第三の心理機能は、情報の受容を行い第一の心理機能をサポートします。 内向的なので、一人で過ごす時間を大切にします。 このとき、内向性である第三の心理機能もよく働くので、 外界と内界の両方から情報を受けとり、判断できます。

一方、外界への判断は先延ばしにする傾向があります。 これは、外界をよく観察し、対象に全てを語らせたうえで、判断するためです。 こうすることによって、せっかちで早とちりな判断を防ぐことができるのです。 しかし、そのぶん多くの時間を要することは確かなことです。

 

外界への働きかけは積極的ではないか、限られた範囲に対して行われますが、 より成熟した価値基準は、他者に理解されれば大きな影響を与えるでしょう。

FPタイプ 社会における多様性を擁護する人たち

ログ消失

FJタイプ 面倒見が良く社会を大切にする人たち

ログ消失

TPタイプ 独立して思考する人たち

ログ消失

TJタイプ 合理的戦略家

ログ消失

 

心理機能の比較

外向的感覚 vs 内向的感覚 Se vs Si

外向的感覚と内向的感覚はともに、五感を通じてありのままの姿を具体的に詳細に取り扱います。 しかし、その注意を向ける方向性が異なるために、相反する性質があります。 外向的感覚を用いるタイプは、内向的感覚の働きを抑圧したり、反感を覚えることがあります。 同様に、内向的感覚を用いるタイプは、外向的感覚の働きを抑圧したり、反感を覚えることがあります。

外向的感覚は、今この時に意識を集中させ、自分が経験していることや外界の様子を把握します。 一方、内向的感覚は、独立して記憶の想起が起こります。 すなわち、外界を見ることがなくても、自然と過去の記憶が湧き上がってきます。 もちろん、内向的感覚のこのような働きは、 その瞬間に体験していることをきっかけとして起こることがあります。 この場合、過去の体験と現在の体験との比較が行われ、認識の地図がより詳細になってゆきます。 意識は今現在にのみ集中しているわけではありません。 それゆえに、今現在を純粋に見ている時間は限られてしまいます。 一方、外向的感覚はそのような働きを排除し、純粋に現在を観察し常に新鮮な体験をします。

内向的感覚は、関心あるものに意識を集中させ、五感を通じて得られた情報を保存します。 何をどこに置いたか、 どこを探せば目的のものを取り出すことができるかきちんと整理しておくことが重要だと考えます。 外界の環境や仕事の方法、人間関係がめまぐるしく変化することは好みません。 過去のことを思い出してノスタルジーを感じることもあるでしょう。 内向的感覚は静的で、保存的です。 このような特徴から、お金の使い方が質素になる傾向があります。 生活必需品は、機能的で長持ちする物を好み、意味もなく豪華であることは好みません。 倹約的な姿勢は、食事や衣服、化粧などにも現れてきます。 自ら進んであれこれと挑戦してみることはしません。 質素で馴染んだものを常に守り続けようとします。 本を読んだり、美術館を訪れたりといった、ゆっくりとした情報吟味が好みです。

一方、外向的感覚は極めて活動的な印象を与えます。 好奇心があり、できるだけ多く外界の情報を集め、体験しようとします。 外界にある珍しい物を手に入れたいと願い、珍しい現象をその目で確かめたいと願います。 新鮮な体験が何よりも大切であり、その瞬間に過去の記憶を意識するようなことはありません。 まるで恐れを知らないかのように振る舞います。 関心が外へ外へと向かうと同時に、お金も外へ外へと散ってゆく傾向があります。 常に新しい物を手にし、新しい体験をするためにお金を惜しまず使うからです。 高価で優れた品、豪華な食事、美しい身体などに憧れ、生活や身辺が華美になる傾向があります。 しかし、この事自体は、外向的感覚の長所によって労働に専念でき、良い報酬を得ることができているうちは問題ありません。

外向的感覚も内向的感覚も現実をありのままに見つめるという点では、一致しています。 そのため、地に足がついています。 内向的感覚の強いタイプは、外向的感覚の強いタイプから、新しい刺激を提示され視野を広めることができます。 しかし、そのスピードが早すぎると不満を抱くことになります。 一方、外向的感覚の強いタイプは、内向的感覚の強いタイプから、 ひとつのことに対して、より詳細な情報を与えてもらうことができます。 また、節度を守り行動するように注意されるかもしれません。 しかし、あまりにも慎重な態度を要求されると不満を抱くことになります。

内向的感覚の強いタイプは、記憶力を活用でき、事細かな対応を粘り強く行うデスクワークが向いています。

外向的感覚の強いタイプは、現在への集中力を活用でき、手先の器用さや身体能力を活かした仕事が向いています。




外向的直観 vs 内向的直観 Ne vs Ni

ログ消失

外向的感情 vs 内向的感情 Fe vs Fi

外向的感情と内向的感情はともに、判断や意思決定に関わる心理機能で、どう感じるかをもとに価値観や倫理観を形成します。 人の心や人に対する影響に配慮する点で共通しています。 しかし、注意を向ける方向が異なるために、相反する点もあります。 このため、外向的感情を用いるタイプは、内向的感情の働きを抑圧したり、反感を覚えることがあります。 同様に、内向的感情を用いるタイプは、外向的感情の働きを抑圧したり、反感を覚えることがあります。

外向的感情は、人間関係に基礎を置きます。 他者のことをよく気遣うことができ、親密な関係を大切にします。 感情表現が豊かで、コミュニケーション能力に優れ、多くの人間と仲良くなることができます。 人間関係の調和を大切にし、礼儀や社会的規範を身につけます。また、他の人にもそうあって欲しいと考えます。 他者との感情共有を優先するので、個人の信条や感情が自然と抑えられます。 このため、話の非論理性や自分の感情になかなか気がつかないときがあります。 他者なくして自分はなく、むやみやたらと我に固執することは望みません。 一方、自分の判断や行動へのフィードバックがなくなると、自分を見失ったような不安に襲われることがあります。 逆に、他者から賞賛されることは非常に名誉なことであり、励みになります。 社会の中で価値観を形成し、あらゆる人たちが各々の長所を最大限に発揮できるようにしたいと考えるようになります。 外向的感情が強いタイプは、とても親しみやすく無私で愛にあふれた人格を持つに至ります。

内向的感情は、自己の内面における調和に基礎を置きます。 自己欺瞞や驕慢さに気がつくことができ、 それを取り除きたいと考えますが、 それは誰にとっても容易なことではありません。 自分が感じていることによく気がついており、価値観や倫理観が継続的に育ってゆきます。 愛着を感じている家族や友人に対しては愛情を持って接し、大切にしようとします。 人の助けになることが何よりも大切になります。 そうすることによって得られる内的調和に気がついているからです。 特に、虐げられている人々に関心を抱き、 社会的弱者に対する心ない仕打ちに心を痛めるか、もしくは嫌悪感を感じます。 自分の感情や価値観の形成のために一人で長い時間を過ごすことができるのが特徴です。 内的調和は理論的に説明できるものではなく、むしろ自己の利益に反することさえ要求しますが、 自然によって人間に与えられたものであると感じ、なるべくそれに従おうとします。 自己の利他的な信条にこだわります。 懐疑的で自己反省を繰り返し、理想が高くなります。 他者からの高い評価を喜ぶことがあるかもしれませんが、それは必要条件でも十分条件でもないと考えます。 結局、大切なのは自分の掲げる基準に達したかどうかなのです。 そして、その基準が非現実的なほど高く掲げられることがよくあるので、その結果、失望することになります。 自己の内面に注意が向きすぎるあまり、多くの人間と素早く親密な関係を築くことが自然と苦手になっています。 内面で痛切に感じている悲嘆とか燃えるような意欲などといったその人の中核となる感情はなかなか表現されません。 感情を読み取ることが難しく、表情がこわばっていることもよくあります。 また、懐疑的で本物だけを深く追求しようとするので、 礼儀や社会的規範を表面上のものと見なして無視したり、ときに嫌悪することさえあります。 さらに、あまりにも馴れ馴れしい態度や、人の関心を引きつけようとする大げさな話に違和感を感じます。

以上のように、外向的感情と内向的感情は類似点もあれば、相反する点もあります。 しかし、外向的感情の強いタイプは、内向的感情の強いタイプから本物を求めようとする態度に共感し 影響を受けます。しかし、彼らの長いこと一人で考え、あまり自己開示的ではない態度に不満を感じることがあるでしょう。 一方、内向的感情の強いタイプは、外向的感情の強いタイプから、熱心な語りかけや、礼儀に込められた真心に心打たれる ことがあります。 しかし、彼らが多くの人を迎え入れ過ぎることと、誇張されたコミュニケーション態度に不満を感じることがあります。

外向的思考 vs 内向的思考 Te vs Ti

外向的思考と内向的思考はともに、理論や合理性を基準に判断や意思決定を行う心理機能です。 事実に基づいて白黒をはっきりさせようとする点において共通しています。 しかし、注意を向ける方向が異なるために、相反する点もあります。 このため、外向的思考を用いるタイプは、内向的思考の働きを抑圧したり、反感を覚えることがあります。 同様に、内向的思考を用いるタイプは、外向的思考の働きを抑圧したり、反感を覚えることがあります。

外向的思考は、外界の条件をよく捉え、戦略的に対処しようとします。 時間、資源、労働力を効率よく配分し、組織のルール、社会的価値観などを考慮しながら、 テキパキと判断し、効率よく多くの仕事をこなしてゆきます。 合理的な判断に基づいた意見を率直に表明し、他者を動かそうとします。 このため、組織を責任を持って管理する仕事に就くことがよくあります。 あくまで、外界の状況に対処し、外界の基準に従おうとするので、あまり深く考え込む必要はありません。 実用主義的な幾つかの原理原則に従って行動の指針を立てます。 それが、完璧に理論的である必要はありません。 実際に、その手段は有効か否かということが重要なポイントです。 そうすることによって、素早く判断し、責任を全うするこができるのです。 外面が良く、権威や世間体に弱い所があります。 もちろん、それゆえに周囲から良く見られ、出世することがよくあります。

内向的思考は、主体的で独自の思考体系を築きます。 自己の関心に基づいて、物事やシステムの仕組みなどを緻密に理解しようとします。 不可解な点、矛盾や欠陥によく気がつくことができます。 そして、時間が許す限りひたすら考え続けます。 このため、外向的思考のように、計画性を持って実務的にこなしてゆくことはなかなかできません。 そのような実用主義的な態度を浅はかなものと見なすことさえあります。 逆に、外向的思考の強いタイプから見れば、それは考え過ぎで仕事が遅くもどかしく思われることでしょう。 しかし、最終的に内向的思考によって、仕組みをよく理解するがゆえに、効率的な手段を考えつくことができます。 あくまで、物事の真実を明らかにすることが重要であり、 組織のルールや押し付けの社会的価値観、権威、世間体などを判断の基準にすることは危険だと考えます。

このように、外向的思考と内向的思考は相反する部分があります。 ですが、物事を理論的に捉え、効率的に処理しようとする点で共通しているので、 お互いに得るものがあります。 外向的思考の強いタイプは、内向的思考の強いタイプから、 理論の欠点に気づかされたり、より効率的な考え方を提示されることがあるでしょう。 一方、内向的思考の強いタイプは、 外向的思考の強いタイプから、上手な説明や文章の流れなどを教わったり、 戦略の実行のための他者への呼びかけやあらゆる手配などにお世話になるでしょう。 このように、相互に利益を与えられるコミュニケーションを取るには、 外向性と内向性の違いをいつでも理解しておく必要があります。

外向的感覚 vs 外向的直観 Se vs Ne

外向的感覚と外向的直観は、好奇心をもって情報を取り入れようとする点において共通しています。 外向的感覚は現実的な世界に対して探究心があり、五感でこの世界を満喫したいと思っています。 手を動かして何かを作ったり、体を動かすことが好きです。 一方、外向的直観は、アイデアや考え方に興味があり、その方面で探究心があります。 知的な刺激を求め、頭の中で考えられ得る様々なことに興味を持ちます。 両方とも、新しい経験に対して積極的であり挑戦的であると言えるでしょう。

外向的感覚は、外界の様子や変化をありのままに観察するのに対して、 外向的直観は、関連性や解釈、可能性を探ります。 そのため、外向的感覚タイプが常に現実から目をそらさないのに対して、 外向的直観タイプは、無意識から突如現れるひらめきに注意が奪われて、上の空になることがよく起こります。

外向的感覚タイプは、現実的であることは良いことですが、 実際に見ているものの裏に隠された意味を探ることに慣れていないので、勘が鈍いと受け取られます。 実現されていないアイデアや抽象的な理論には批判的な態度を取るか、はじめから関心を示しません。

一方、外向的直観タイプは、物事の関連性や可能性を見出すことは良いことですが、 現実をよく観察しないで、アイデアを実現しようとすると、現実可能性の見積もりを誤ることが多いです。 また、こころここにあらずの状態になってしまうと、外界の状況やその変化の対応に遅れてしまうことがあります。 しかし、ちょっとした情報をもとにちゃんと機転の効いた対応を取ることができれば問題ありません。

このような特徴の相違は、コミュニケーションにおいてすれ違いを引き起こします。 外向的感覚タイプは、外向的直観タイプの比喩的表現の意味が分からなかったり、 可能性に対する情熱に現実味を感じられないことがあります。 また、曖昧な表現に不安や苛立ちを感じることもあるでしょう。 一方、外向的直観タイプは、外向的感覚タイプが興味をもつようなこと スポーツ、旅行、食事、ファッション、美しい品物、お笑いなどにあまり関心を示さず 話を合わせることに苦労することがあります。 このような人間関係のすれ違いを避けるためには、そもそもものの捉え方が違うのだということに気がつく必要があります。

内向的感覚 vs 内向的直観 Si vs Ni

内向的感覚と内向的直観はともに、内側から情報を受容する心理機能です。 内面において受容的であり、リラックスしていますが、行動の指針を定めるのに苦労はしないでしょう。 イメージが自然と意識に上ります。 可能性において収束した見解を示し、確信を与え、方針を定めるものです。 しかし、相違点があります。

内向的感覚は細部を詳細に記憶します。 この際、情報はありのままに記憶されます。 過去の似たような経験と比較は為されますが、大胆な推測や意味付けは行われません。 経験を積めば積むほど、内面に描かれた世界像がゆっくりと広がってゆきます。 繰り返し経験するほど細部にまで注意が行き届くようになります。 そして、細かい手続きに忍耐強く従うことができます。 このような価値を認識しているので、伝統を大切にします。 一方、変化には抵抗する傾向があります。 あえて、いつもとは異なることに挑戦してみるといったことを頻繁に行うことはありません。 そのため、行動パターンが固定される傾向にあります。

内向的直観は全体像を俯瞰した物の見方をします。 物事の関連性に注意が向く一方、個々の具体的な認識は疎かになります。 考え方が抽象的で比喩的になり、細部に目を向けるのは二の次になります。 無意識のうちに経験によって得られた情報を一つの概念に集約します。 そして、ひらめいたイメージや予感を信頼し、将来の行動指針にします。 郷愁に浸ることはあまりせず、将来に起こり得ることを予感し、警告し、変化を促します。

内向的感覚は、過去のから学んだことに従って、将来の指針を与えます。 一方、内向的直観は、無意識のうちに統合されたイメージから得られる予感に従います。 この予感は明確な理由がなくとも、将来に起こることに対して何らかの手を打つべきであると強く感じさせるものです。




外向的思考 vs 外向的感情 Te vs Fe

外向的思考と外向的感情はともに、判断や意思決定を行う心理機能です。 外界の条件や基準をもとに、価値観を形成します。 そして、自分の意見をはっきりと表明し、外界に対して積極的に働きかけます。

外向的思考は主に物や事に関心を寄せます。 効率的に仕事が進むように時間、資源、人員の配分を考え計画を立てます。 外向性の心理機能なので、多くの人と接し、友好関係は広くなります。 感情的なこだわりに立ち入ることがなければ、陽気に話をすることができます。 自分の意見は率直に述べます。その際、人にどう伝わるかを気にしない傾向があります。 そのため、悪気もなく人の気分の害することを言うことがよくあります。 合理的判断の前では自分や他人の感情を犠牲にすることがあります。

外向的感情は主に人間関係に関心を寄せます。 他者と感情を共有し、親密な人間関係を築きます。 他者からの評価に影響を受けやすく、マナーを身につけます。 一人一人の人間がそれぞれの特徴を活かして社会的役割を担い活躍できるように支援したいと考えます。 人に意見を伝える際には、相手のことをよく見極め、言い方に配慮します。 人間関係を大切にするあまり、無意識のうちに話の矛盾や欠陥に気がつないことがあります。 また、他者を気遣うあまり、自分自身の利益を後回しにしてしまうことがあります。 マナーを無視したり、和を乱したりする行為には嫌悪感を感じ、そのことを断固とした態度で注意することがあります。

内向的思考 vs 内向的感情 Ti vs Fi

内向的思考と内向的感情はともに、判断や意思決定を行う心理機能です。 自己の内面に継続的に意識を向け、独立した価値観を形成します。 それゆえ、どちらも主体性の基盤になる心理機能です。 真実を追い求め理解することに価値を感じます。 はっきりとした自分の意見を持ちますが、外界に対する働きかけは弱くなります。 独自の価値観を他者に押し付けるようなことはありませんが、自分自身は頑固にそれに従います。 これらの判断や意思決定は、言葉として表現されるよりは、態度や行動によって表に現れます。 必ずしも社会的慣習や世の中の標準的な判断に沿ったものではありません。 例えば、外向的思考や外向的感情は、上下関係や長幼の序などを大切にしますが、 内向的思考や内向的感情は、もっと本質的で核心に迫るものの見方をします。 そのため、一人で考える時間を長く必要とします。 これらの心理機能が強いタイプは世の中の価値観と合わせてゆくことに苦労するでしょう。

内向的思考は、推論に基づいて正誤の判断を行います。 矛盾や欠陥のない説明を求め知識を広げてゆきます。 自分や他人の感情に注意を向けることに困難があります。 気分や情熱に流されて冷静な判断ができないことは危険だと考えます。 そのため、強く自分を律することができます。

内向的感情は、感性に基づいて善悪、美醜の判断を行います。 美的センスや倫理観が形成され続けます。 客観的な事実に目を向けることに困難があります。 しかし、情熱や正義感などが強いモチベーションになり、困難なことを乗り越えてゆきます。 個性的な感性の持ち主になり、オリジナリティを求めます。 そして、他の人にも独自の生き方を探るように勇気づけます。




ループ編 タイプ別 空回りから抜け出すには

第一・第三心理機能ループとは? 空回りへの対処法

ログ消失

第一・第三心理機能ループとは? 空回りへの対処法(ログ消失)

INFJ Ni-Tiループ 1
INFJ Ni-Tiループ 2 | 迷妄から抜け出すには(INFJ型解説に記載済)

INFP 地獄のFi-Siループ 1
INFP 地獄のFi-Siループ 2 | 地獄から抜け出すには(INFP型解説に記載済)

ENFJ Fe-Seループ 1
ENFJ Fe-Seループ 2 | せわしなさから抜けだして(ENFJ型解説に記載済)

ESTJ 地獄のTe-Neループ 1(ログ消失)

 

潜在的な心の病

各タイプの陥りやすい病的傾向 もしくは、はっきりと、人格障害

人格は様々な経験を通して、少しずつ抑圧していたものを統合してゆくことで発展してゆきます。 つまり、ある意味、心理的傾向の強い偏り、思い込みがタイプ別の特徴につながっていると言えます。

陥りがちな病的傾向ほど、その人のことをよく表してくれるものはありません。 実際に、生活に困難を来すほどに障害が表面化する人は少ないかもしれません。

それでも、我が身を振り返って、それぞれの要素が潜んでいることに気がつくのではないでしょうか。 しかも、それが苦しみの種になっているかもしれません。

これらを乗り越えることは容易ではありませんが、注意を向ける必要があります。 そこには、人間を理解するための大きな気づきのヒントが隠されているでしょう。

ENFJ
自己愛性 演技性 回避性

ENFP
演技性 軽躁 自己愛性 性別違和
境界性 注意欠陥多動性

INFJ
依存性 抑鬱 自己愛性 強迫性

INFP
回避性 依存性 自己敗北性 演技性 性別違和
抑鬱 受動攻撃性 境界性 注意欠陥多動性

ENTJ
強迫性 加虐性

ENTP
反社会性 依存性 軽躁 注意欠陥

INTJ
自己愛性 統合失調 強迫性

INTP
統合失調 自閉

ESTP
反社会性 自己愛性 軽躁 多動性

ESFP
演技性 多動性 注意欠陥多動性

ISTP
反社会性 受動攻撃性

ISFP
依存性 演技性 受動攻撃性 自己敗北性

ESTJ
加虐性 強迫性 注意欠陥多動性

ESFJ
強迫性 自己愛性 依存性

ISTJ
強迫性 統合失調

ISFJ
依存性 強迫性 自己敗北性

こころの病は、怪我と違って外からはわかりにくいものです。 なので、一人で抱え込んでしまうことが多いかもしれません。

もし、一生のうちで、これらの病的傾向に直面することがなかったとすれば、それはそれで良いかもしれません。

しかし、本気で生きる人生は、それなりにストレスのかかるものですし、努めている間は迷うこともありますから、 心の問題が生じることもあるでしょう。

これを克服し精神的なバランスを獲得するとき、内なる平和と人間存在に対する愛おしさがあなたを包み込むことでしょう。

 

人口比率データから見る男性と女性のイメージについて

統計から見る どの心理機能が全体で優勢か
そして、世間一般の男性像と女性像について

海外サイト http://www.personalitymax.com に、タイプの人口比率に関する情報が載せられていたので、 それをもとに、全体でどのような心理機能がよく用いられているのか、男女差を考慮しながら計算してみました。

これは、海外のデータですので、日本の場合は、また少し違ってくるのではないかと思いますが、 定性的な傾向は同じかもしれません。

まずは、前述のサイトに載せられていた、情報はこちらです。

タイプ 男性 % 女性 % 全体での割合 %
INTP 4 1 2.5
INTJ 2.5 0.5 1.5
ENTP 6 3 4.5
ENTJ 5.5 2.5 4
INFP 1.5 2.5 2
INFJ 0.5 1.5 1
ENFP 6 8 7
ENFJ 2.5 5.5 4
ISFP 5 7 6
ISTP 8.5 3.5 6
ESFP 8 14 11
ESTP 12.5 7.5 10
ISFJ 4 10 7
ISTJ 10.5 6.5 8.5
ESFJ 7 17 12
ESTJ 16 10 13

 

タイプ 男性 % 女性 % 全体 %
SJ 37.5 43.5 40.5
SP 34 32 33
NF 10.5 17.5 14
NT 18 7 12.5

NTの女性と、NFの男性は、少ないですね。

ここで気がつくのは、どのタイプを見ても、T のときは男性が多く、F のときは女性が多い、ということです。

このデータから、用いられている心理機能ペアの比率を計算してみました。

心理機能ペア 男性 % 女性 %
NeSi 55 58
TeFi 55 51
FeTi 45 49
NiSe 45 42

どのペアも、おおよそ均等に用いられているようですね。この点については、あまり男女差はないようです。 少々、女性のほうが NiSeペアよりも、NeSiペアを使っている割合が多くなっています。

次に、優勢心理機能を基準として、8タイプの人口比率を計算し、 男性、女性の場合について、割合の大きい方から順に並べました。

先ずは、男性の場合、

順位 優勢心理機能 男性 %
1 Te 21.5
2 Se 20.5
3 Si 14.5
4 Ti 12.5
5 Ne 12
6 Fe 9.5
7 Fi 6.5
8 Ni 3

次に、女性の場合、

順位 優勢心理機能 女性 %
1 Fe 22.5
2 Se 21.5
3 Si 16.5
4 Te 15.5
5 Ne 11
6 Fi 9.5
7 Ti 4.5
8 Ni 2

男性の場合は、外向的思考(Te)型 が第一位、女性の場合は、外向的感情(Fe)型が第一位となりました。

しかし、全てのタイプは、思考と感情、感覚と直観の心理機能を働かせます。 そして、ときに第三、第四の心理機能が認識や意思決定に大きく利いてくることがあります。

このことを考慮しながら、情報をもっとうまく利用するために、次のような計算をしてみました。

第一心理機能 4 点
第二心理機能 3 点
第三心理機能 2 点
第四心理機能 1 点

として、人口比率に従った重み付けをして足し合わせる。

こうすることで、全体として心理機能がどれほど用いられるのかということが判ると思います。

先ずは、男性の場合、

順位 心理機能 男性
1 Te 159.5
2 Si 150
3 Se 141.5
4 Ne 125
5 Ti 124
6 Fi 115.5
7 Fe 101
8 Ni 83.5

次に、女性の場合、

順位 心理機能 女性
1 Si 165.0
2 Fe 150.0
3 Se 135.5
4 Fi 130.5
5 Ne 125.0
6 Te 124.5
7 Ti 95.0
8 Ni 74.5

おしなべて、男性のほうが、外向的思考(Te), 内向的思考(Ti)をよく使い、

おしなべて、女性のほうが、外向的感情(Fe), 内向的感情(Fi)をよく使う。

という、結果になっております。

世間一般の男性的なイメージは、STJタイプ、 または、STPタイプ、

世間一般の女性的なイメージは、SFJタイプ、 または、SFPタイプ、

となりそうです。

確かに、男女平等であるとは言え、この世の中において、

男だから・・・と期待されること、許されること、男なのに・・・と失望されること、

女だから・・・と期待されること、許されること、女なのに・・・と失望されること、

というのがあるのは現実のことです。

INFP, ISFP, ESFJ, ENFJ の男性や、INTP, ISTP, ENTJ, ESTJ の女性は、 世間一般の男女のイメージと合わない面を持ち、葛藤することがあるかもしれません。

その結果、男性は、思考の心理機能を、 女性は、感情の心理機能を早めに発達させようとするかもしれません。

一方、FP, FJタイプの女性や、TJ, TPタイプの男性は、 性別の特徴と世間とイメージとのギャップがあまりなく、自然とその役割を担うことになるでしょう。

男性と女性は、同じ人間であり、平等な存在です。

一方で、明らかに生物としての特徴に違いがあります。 それは外見もそうですが、身体の機能ばかりではなく、脳にも顕著な違いがあるそうです。

だから、男性として自然な姿、女性として自然な姿、というものがあるでしょう。 それは、世間のイメージと重なる部分も大きいかもしれません。

しかし、一方で、ETJ, ITPタイプの女性は存在し、EFJ, IFPタイプの男性が存在するのもまた事実であり、自然の姿です。 だから、個人個人を見る時は、世間一般のイメージを押し付けたり、 先入観を持って接することは止めるべきであると言えます。

知覚・情報受容の心理機能については、男女両方共、Si, Se, Ne, Ni の順ですね。

Ni はごく一部の少数の人たちに有効活用されているということになります。 Niを育んで、価値の融合を進めれば、世の中は変わってくるかもしれません。




 

受動攻撃について

受動攻撃的行動にいかにして対処するか、もしくは、やめるか

受動攻撃への対処法 | 何故、受動攻撃的行動を取るか?

私たちは、怒りや悲しみ、失望といった感情を内に抱くようになると、 それを何らかの形で外に出し、他者に伝えようとする。

明確に不満を言葉に表し、当事者に改善を求める者もいるだろう。 その場合でも、攻撃的になってしまっては、人間関係はこじれてしまう。 まして、暴力や破壊的な行動に訴えれば、逆効果であることは言うまでもない。

他者を先ず理解しながら、相手の置かれている立場や感情に対する配慮をしつつも、 自分の意見を伝えることが最善である。 それでも、うまくゆく保証はないけれど。

さて、ここでは、受動攻撃的行動というもうひとつの行動パターンを話題にしよう。 受動攻撃行動とは、言いたいことを直接言うのではなく、身を引いて消極的な態度を取る。 すっかり黙ってしまったり、義務の遂行を遅延させたり、はたまた完全に怠ったり。 あてつけや受動的な抵抗によって、攻撃感情を表現する。 さらには、塞ぎこんで関係を疎遠にしてしまう。 相手の入り込む隙をなくし閉じこもってしまうこともある。

そうすることによって、相手はすっかり困ってしまう。 しかし、これは必ずしも意識してやっているとは限らない。 無意識の内にやっていることもある。 そもそも、本人にとっては、否定的な感情にすっかりとらわれると、 身を引いてしまうこと以外に選択肢はないように思われるのだ。 塞ぎこんでしまった場合、そこから抜け出すには大変なエネルギーを要する。

ボイコット、ストライキ、牛歩戦術、良心的徴兵拒否、などは、受動攻撃的行動と言えなくはないが、 大抵の場合、その趣旨をきちんと言明するので、ここでは問題にしない。 確かに、主張を言明した後に、このような行動を取るのであれば、暴力に訴えるよりも幾分ましである。 主義主張が真っ当であれば、有効に働く。

受動攻撃によって、相手や周囲の人間を困らせるのは確かなことだ。 また、周囲の人間は、何が悪いのかきちんと知りえず。 謝る機会も、善意を表す機会も、改善の機会も奪われてしまう。 暴力や破壊的行動などの積極的攻撃のように明らかな被害はすぐには現れないが、 受動攻撃の悪影響は確実である。

敏感な人間は、受動攻撃的行動を取っている人間が、何かに悩み困っていることを察することができる。 それが、得意なのは、外向的感情がよく働くタイプである。 すなわち、ENFJ, ESFJ, ISFJ, INFJである。 彼らは初め、そんな受動攻撃的な態度を礼儀に欠くと非難するかもしれない。 しかし、何か問題があると察するまでにそうそう時間はかからない。 そして、人の心の中に踏み込もうとする。 おせっかいながらも、有り難い存在なのである。 特に、EFJはそういったことを自然とやってのける。

一方、外向的思考が優勢のETJタイプは、 他者の感情、特に否定的な感情を捉えるのはあまり得意ではない。 だから、受動攻撃の心理的要因について最も鈍感な傾向がある。 それでも、受動攻撃的行動によって困ることに違いはない。 ETJに限ったことではなく、これを陰湿であると捉えてしまいがちだ。

ここで、偏見を持たないように注意していただきたいのだが、 受動的攻撃行動を取ってしまうことは、誰にでもあることでだ。 しかし、そういった行動を取りやすいタイプがあることは確かである。 それは、Pタイプ。特に、IPタイプである。

そもそも、TJタイプは、外向的思考の働きに従って、正しいと思ったことは、遠慮無く述べてしまう習癖を拭い去り難い。 ぶっきらぼうに自分の判断を述べるから、他のタイプからは単純に攻撃的だと捉えられる。 しかし、TJタイプは攻撃しているつもりはなく、寧ろ、善意で注意しているのだと主張するかもしれない。 はやとちりもあるかもしれないが、客観的に言ってまともであることもよくある。 分かりやすくて良いかもしれないが、相手の感情に配慮しないので、傷つけるだけになりがちだ。

一方、FJタイプも外向的感情の働きに従って、はっきりと意見を述べようとする。 断固とした主張をするので、怒っているように見えることもしばしばである。 このことはTJタイプと変わらない。 しかし、内心はさほど怒っておらず、他者の感情に配慮しているか、全体のことを考えている。 こちらも善意で言っているのだ。 少なくとも本人はそう思っている。

さて、何故、Pタイプが受動攻撃的行動を取りやすいかというと、 外向的な判断の心理機能を働かすことに慣れていないから、意見をはっきり伝えたり、 他者に働きかけたりすることが得意ではないのだ。 Pタイプの外界への接し方は、外向的な知覚、受容の心理機能に大きく頼っている。 外界に対しては、受容的であり、決めつけようとはしないし、まして自分の思考や感情を無理に分からせようとすることはしない。 否定的な感情を持ったときは、共有し解決を図ることが妥当であるのに、初めの段階で適切な対応が取れないか、萎縮してしまうのだ。

受動攻撃への対処法 | 問題に直面する強さを持つ

Pタイプは、外向的な心理機能が受容的であり、外界への働きかけに弱いので、 否定的な感情を抱くと、受動攻撃的行動を取りやすいということを前述した。

受動攻撃が直接的な攻撃よりも善良であるなどという主張を支持するわけにはいかない。 確かに、本人はそういった選択肢以外取れず、悩んでいたり、無意識のうちにやってしまっていることなのかもしれない。 しかし、当の本人が最も苦しみ、それが周囲の人をも苦しめるのであるから、望ましいものではない。 その弊害が大きくなれば、破滅的である。

受動攻撃的行動を取らないようにするにはどうすれば良いのだろうか? または、受動攻撃的態度を取っている人間にはどのように接するのが良いのだろうか?

もし、Pタイプはそれなりに、きちんとした価値観と判断能力を持っている。 しかし、それが表に出ることはあまりない。 もし、他者が不合理な判断を頻繁に押し付けようとすると、不満が噴出する。

FPタイプは、他者を信頼できないことに傷つく。 嘆き悲しむ。責任者のせいで不利益を被れば、恨むこともある。 INFPは、そんな世界を嘆くかも知れない。

TPタイプは、やがて呆れ果て、失望し、信用しなくなる。 そして、強く恨むこともあるし、無関心になることもある。 さっさと次へ移り、信用できる人を探し出せればそれで良いと考える。 ETPは有能で信頼できる協力者を探し求める。 一方、ITPは独立してなんとか乗り越えようとするかもしれない。

Pタイプは、きちんとした意見を言葉で述べるのではなく、行動や問題提起によって、間接的に訴えかける傾向にある。 EPタイプは、外向的な判断の心理機能が三番目に来るから、ある程度は意見を述べ、不満なことを他者に伝えようとする。 時と場合によっては、問題解決を図ろうと歩み寄る。それでも、的を射ないことはよくあることだ。 結局、攻撃的に議論をふっかけることも多々ある。 一方、IPタイプは、外向的な判断の心理機能が四番目にあり、最も使い慣れておらず、最も外界に対する働きかけが弱い。 不満を伝えることも、自ら状況を動かすことも、援助を申し出ることも苦手なのだ。 IPタイプは、失望に麻痺して、すっかり黙って塞ぎこんでしまう受動攻撃的態度に陥りやすい。

SPタイプは、外向的感覚の働きに馴染んでいるから、 これが精神的な混乱や悪意と組み合わさって、 直接的な暴力や破壊活動に訴えるかもしれない。 それは、もはやそれは受動攻撃ではない。 もちろん、どのタイプでもそういった行動はとりえるかもしれないから、偏見は禁物だ。

さて、話は戻って、上述のことを理解すれば、受動攻撃を取らないためにはどうすればよいのか、 受動攻撃を取っている相手に対してどう対処すれば良いのか、答えが見えてくるだろう。

受動攻撃的態度を取ってしまわないためには、自分の心のくせを認めることである。 自分の心の根底に、依存心や甘えがないかどうか、徹底的に確認しよう。 そして、自分の意見を述べる勇気を持ち、外部に積極的に働きかけることである。 あくまで、精神的には独立していながらも協力するべきなのだ。 意見を述べたところで、相手はそれを拒否したり、不機嫌になるかもしれないが、それはそれで仕方のないことだ。 簡単に身を引いてはいけない。少々のしつこさが必要である。 相手の立場に立って、コミュニケーション能力を発揮しなければならない。 そして、自分の方から積極的に状況を変えてゆく努力をしなければならない。 苦手なのは分かっているが、成長する機会と捉え直そう。 問題に直面することをおすすめするが、切迫しているときには あきらめてさっさと、別の人間関係や状況に関心を移すのも一つの手である。 最も危険なのは、ずるずると否定的な感情を引きずって、何も変わらないことである。

受動攻撃的態度を取っている相手に対しては、まず相手が何を苦しんでいるのか察することが大切だ。 そのために、勘を働かせ、忍耐強く相手の話しを聞き出す必要がある。 相手は、言葉にするのに苦労しているのだから、適切な相槌や返答で、相手の気持ちを少しずつ明らかにしてゆく必要がある。

「一体、何が不満なんだ! ( 私には全く理解できぬよ )」 と言ったところで解決は期待できない。 これは、ETJタイプがやりがちだ。 結論はそんなにすぐには出てこないと思ったほうが良い。 たとえ結論が既に決まっていたとしても、プロセスが重要である。 受容的に相手の思いを聞き出さねばならないのだ。 察したことが正しいのかどうか定めながら、会話を進めてゆく必要がある。 TJタイプにとってこれは苦手なことであろうが、問題に直面することをおすすめする。 まずは、他の人に任せることなく、成長の機会であると捉え直そう。 そして、最終的には、同意に至ったことを確認しなければならない。

Jタイプの早とちりと、安直でお粗末な判断が繰り返されると、 自己規律型であるPタイプの不満が鬱積するということは、世の中よく起こっているのだろう。 反対に、Pタイプは自分の判断をなかなか言葉で表さず、ときに予想しないような行動を取る。 そんなときでも、本人はきちんとした理屈を持ち、それに忠実に従っているのだ。 しかし、Jタイプは理解に苦しみ、そんなPタイプを自己中心的であると見てしまう。 Pタイプは、他者はすぐに察し理解してくれると期待していることがある。 しかし、そういた暗黙の期待が通用する相手は少ないと思ったほうが良い。

受動攻撃に陥りやすいタイプは、もともと平和的だ。 相手の自由を侵害するつもりはないし、FPに至っては他者を傷つけてしまうことがないように注意している。 それが裏目に出てしまっているだけなのだ。

 

復讐心を止めるには 怒りにどう対処するか

復讐心を止めるには 1 | 怒りへの対処法

復讐心を止めるには (1) | 怒りへの対処法

もしあなたが、他者から害を被った場合、その理由が何であれ、心の働きとして自然と怒りが沸き起こる。 それが、大したことでなければ、許すこともできようが、 その影響が大きければ大きいほど、許し難いだろう。

相手を許せなくなったその日から、あなたの悪夢は始まる。 なんとかして、償わせたいと思うようになるのだ。 処罰を望み、復讐をたくらむ。傲慢にも。

相手の悪い点にひとり考えを巡らせては、復讐の正当性を探し求める。 だからといって、あからさまに相手を攻撃するわけにはいかない。 だから、処罰することが善である理由をあいかわらす探し続ける。 いつまでも、怒りにとらわれ、 何をするにも集中できず、幼稚なミスをしてしまったり、弱いものに八つ当たりをしてしまう。 そして、いつのまにか自分自身もまた加害者となる。 かつて、自分に被害を与えた者と同じように。

相手を憎めば憎むほど、知らず知らずのうちに、自分で自分の首を絞めることになる。 憎しみや怒りほど、分かりやすい心的被害はない。 その感情を抱いている時点で、どれほど苦しく不自由であることか誰もが自分の経験からご存知であろう。

これは、二次被害とでも言うべきものだ。 たとえ、全面的に相手の過失であったにせよ、あなた自身にも多少の落ち度があったにせよ、 その直接の被害に加えて、怒りと憎しみは、あなたを苦しめ、あなたの周囲の人間を苦しめる。 それは、どこまでも、膨張し続けあなたを拘束する。 そもそも、憎むべき相手に心がとらわれている事自体、未だ相手から自由を奪われている証拠なのだ。

やがて、怒りと憎しみは慢性的になる。 何もかも相手のせいにして、自分の非には思いが至ること無く、いつしか、不遜と傲慢の塊になる。 その不快感は周囲にも伝わり、怒りの連鎖の根源となる。 この時点で、何かうまくいかなくなっていることに気がつくべきなのだが。 しかし、大抵の場合、いばらの道を引き返すことは困難である。

最終的に、積もり積もった悪念は、予想もしなかった形で、破局を引き起こす。 かつて他者から被害を受け、強く憎しみを抱き続けた人間自身が、ひとり妄想していた復讐よりも ずっと大きな打撃をくらうことになる。 さらに、周囲の人たち、無関係だった人たちを巻き込むことも稀ではない。 その人の生活と心の内は生地獄の様相を呈する。

怒りを止めるにはどうすればよいだろうか?

復讐心を止めるにはどうすればよいだろうか?

その答えは簡潔である。

自分の心に怒りを抱くことを止めればよいのである。

自分の心に復讐心を抱くのを止めればよいのである。

実際のところ、大抵の人は、まだ意識をなんとか保っており、引き返せる段階にある。 自分の意志で怒りや復讐心を抱くことをやめることができると内心思っているだろう。 それがなかなかできないということはさておき。

身も蓋もないではないかと思われたかも知れない。 しかし、ここではっきり言うことにしよう。

怒りや復讐心、処罰を求める心からきっぱりと離れることによってのみ、 怒りの連鎖を断ち切ることができる。 不和や争いを終わらせることができる。 その結果、心の平安を得て、愛のある生活を送ることができる。

これこそが、最初で最後の答えである。
でも、これだけでは・・・と思うのも当然のこと。詳しい話をしよう。

復讐心を止めるには 2 | 怒りが生じるのは自然なこと

(ログ消失)

復讐心を止めるには 3 | Se-Ni の視点から

(ログ消失)

復讐心を止めるには 4 | Te-Fi の視点から

(ログ消失)

 

ニックネーム

 各タイプのニックネーム 名称

MBTIでは、各タイプに型にはめるような名称はほとんど意味がありません。 それでも、そのタイプの特徴を表現する名称、ニックネームのようなものがよく用いられているようです。 はじめの取っ掛かりとして、面白く分かりやすいのでよいかもしれません。

ここでは、よく見られるニックネームを集めてみました。

NF 理想主義 革命家 霊感に従う人たち 福祉家
ENFJ 教師 与える者 唱導者 政治家 宗教家
ENFP 少数派擁護者 権利擁護者 息吹を与える者 鼓舞する者
INFJ カウンセラー 守護者 思想家 社会活動家
INFP 癒やしを与える者 仲介者 心理学者 哲学者 文筆家

NT 合理主義 システムビルダー プログラマー 計画者
ENTJ 将軍 重役 指揮官 執行人 取締役
ENTP 発明家 発案者 夢想家 弁論者
INTJ 黒幕 参謀 科学者 知能者
INTP 建築家 考える人 技術者 理論家

SP 職人 スリル探求者 冒険家
ESTP 発起人 言い出しっぺ 実行者 挑戦者
ESFP パフォーマー 演技派 エンターテイナー
ISTP 技能者 職工 軍人 レーサー 探検家
ISFP アーティスト 作者 スポーツマン ありのままでリラックスする人

SJ 保護者 伝統主義者 社会の安定に寄与する人たち
ESTJ 監督 幹部 警察官
ESFJ プロバイダー(供給者) 介助者 領事 世話役
ISTJ 監査役 義務遂行者 管理者
ISFJ 守護者 養育者 介護者

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【インフォメーション】

■INFP型について詳しく知りたい方は、まずこの→INFP型の記事が役に立つと思います。※注:とても長いです。

■INFPな方のためのクローズドなコミュニティを設けました。もしよろしかったらご利用ください。⇒INFP型専用SNS


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“MBTIタイプ論” への4件の返信

  1. ピンバック: MBTIでみる相性 – INFP型のブログ

  2. 管理人様!
    相性や総論まで見せていただけるとは思わず、感激です!!
    研究も捗ります!
    本当にありがとうございます(o^^o)

    機会がありましたらMBTIについてお話ししましょう!

  3. すごいです…!よくここまでログを残されてましたね!
    感激です。
    UPして頂いて本当に有難うございますm(_ _)m

    こうなると、一部ログが消失しているのがとても残念です。
    というか、サイト消失自体がものすごくもったいない…。

    完全版のサイトをぜひ読みたいです。

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