視力検査で「見えません」と言いづらい

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視力検査をしていると、最終的に「見えません」で終わることになると思います。C、ランドルド環というのでしょうか、あの穴の空いた輪っかの方向を答える検査です。あの大きい C からだんだんと小さくなっていき、最後はおぼろげな点にしか見えなくなるアレです。

初めはいいです。

大きなアレ(C)はくっきりと見えるので遠慮なく「右!」と、この優柔不断なる精神をもってしても揺るぎない決意で、まるで全知全能の神がその偉大なる決断により人間を産み出した時のおごそかで絶対的な思し召しのごとく確固たる態度で答えることができるのです。

右!左!

まるでワンツー、とジャブを軽快に打ち放つボクサーのように最初のうちは小気味良く進みます。

しかし、その自信もいつか時の流れとともにしぼんでゆきます。

だんだんとあの(C)は遠い存在となり、本当に穴が空いてるのかも疑わしい、一個の無機質な点にしか見えなくなってくるのです。

仮説。

もしそこに穴が空いてるならば、それはきっと最大で上下左右斜めの8方向、確率は上のCと同じ向きではあるまい、多分、恐らくだけど、サイズの大きい上のCが右ならば今はっきりと見えない下のC、私を惑わせるこのぼんやりとした印は、きっと違う方向を向いているのではないか。○×テストで、○ばかりが不自然に続き、これは違和感がある、そろそろ×が来てもおかしくないはずだが、、と戸惑っているときに、○か×か迷う設問に行きついたとき、「さすがにここまできたら×だろう」と、答えをまるで関係ないただの経験則に基づいて判断するあの頼りない勘で、あの点の穴はどっちを向いてるんだろうかと思案するのです。

そう、すでに見えていないも同然なのです。しかし、私は相手の期待に背きたくないような気持ちになり、なんというのでしょう、人に対して否定の言葉を使い慣れていない私には、その

「見えません」

と伝えることすらはばかられるのです。どこか相手(検査員さん)を傷つけてしまうんじゃないかというような微かな罪悪感が脳裏をよぎり、

気がつけば、ぼんやりと浮かぶその点に全神経を集中させてインスピレーションを呼び起こすようにして、その穴を見つけようとしてしまってヘトヘトになります。

もはや、自分では分かっています。

私は嘘をついているんだと。当てずっぽうなんだと。

本当は見えもしない穴を、そこにあるような気がするというだけで、右ぃ、、と答えているのです。目を細めて一生懸命見えてるふりをして、自分は詐欺師ではないことを必死でアピールしようとしている自分を、内心認めているのです。

けれど私にすむ八方美人が押し寄せ、はっきりと相手にノーを伝えることを塞き止めているのです。

 

 

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